86.チート家
天導の聖騎士たちが、領民(配下?)になった。
正直別に、こいつらを領民にする気はなかったんだが……。
しかし放置すると、天導の上の連中が、騎士達を殺すかもしれない。
それはさすがに寝覚めが悪い……っていうことで、彼らも俺の元に置くことにしたのだ。
「兄貴、こいつらの住む場所っすけど、どーするっすか?」
街の警備を任せている、モンバが俺に尋ねてきた。
「まあキムズカジーに頼むか……あいや、地方創生スキルを使うか」
地方創生。
創生スキル(ゼロから物体を作るスキル)のひとつだ。
領民が増えることで、作れるものが増える。
天導の騎士連中が領民になったことで、新しい建物が作れるようになった……はず。
「ええと、確認っと」
俺の目の前に窓が出現する。
そこには、作れるもの一覧が表示されていた……。
ん?
んんん?
「高品質な家……?」
作れるもののなかに、高品質な家っていう見たことないものがあった。
気になったので、ちょっと作ってみることにした。
「高品質な家……創生」
すると、ミョーコゥの空き地に、立派な2階建ての家が、一瞬で建築されたではないか。
しかも……んん?
「なんか……家が魔力を帯びてやしないか……?」
今俺が作った家からは、かなりの量の魔力が内包されていた。
マテオが俺の言葉を聞いて気になったのか、鑑定スキルを使う……。
「って、えええ!? べ、ベルさん……この家、神威鉄で作られてるさね!」
「なっ!? 神威鉄の家だって!?」
神威鉄とは世界で最も硬い鉱石のことだ。
「人が増えて、ベルさんの地方創生スキルも進化したんだね。その結果、神威鉄製の家を、ノーリスクで創生できるようになったと」
「ええ……まじかよぉ……」
まあ、何の縛りがないわけじゃない。
地方創生は、あくまで俺の領内でのみ使えるスキルだ。
……が、そんな縛りあってないようなもんだ。
神威鉄の家を、ほぼ無尽蔵に作れるんだぜ……?
「こんなんもうチートだ、チートじゃないか……」
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