84.まさかね
まひろたちを使徒化させてから、しばらくの後。
「はあ~……」
「お疲れだね、ベルさん」
ミョーコゥ、マテオの茶屋にて。
俺はマテオに、疲労回復の茶を出してもらった。
「厄介ごとが次から次に来る上、夜は皆が元気すぎるから……」
現状、俺には嫁が複数いる状態だ。
みなが夜になると、俺と性行為をしてくるのだ。
それも、毎晩だ。
「ご、ごめん……でも、ベルさんとのは凄くキモチイイからね……」
「ああそうかい……」
ティアも、そしてマテオでさえも、夜になると我を忘れて、俺を求めてくるのだ……。
キモチイイから?
勘弁して欲しい……。
「そのうち子供できるかもね」
「だろうな……あんだけやってりゃ……ね……」
子供ができる。それは良いことだと思う。
俺は家族が欲しかったからな。
……まあ、こんなに一気にいっぱい増えるとは微塵も想っていなかったが。
ずず……と俺はマテオの淹れたお茶を飲む。
「最近は平和だ」
「天導に超新星っていう凄い魔法見せつけたんだろ? どんだけバカでも、あんな力見せられたら、襲うの辞めるでしょ」
「だよなぁ」
このまま何事も無ければ良いんだが……。
「た、大変だぁ兄貴ぃ! 聖騎士がたくさん来て、一瞬で捕縛されたっすよぉ!」
「ぶー!」
え?
え? な、なんだってぇ……?
「聖騎士が来て……一瞬で捕縛ぅ?」
聖騎士が来たのも変だけど、一瞬で捕縛ってどういうこっちゃ……?
俺はマテオ、モンバとともに、現場へと急行。
そこには白い鎧に身を包んだ、天導の聖騎士複数名が、捕縛されていた。
「魔力感知にひっかからなかったんだが……?」
「解:特殊な魔道具で、魔力を消していました」
ミネルヴァ(人間体)が、マントをてにもって、俺に見せる。
なるほど、これに魔力を消す能力が付与されているわけか……。
だから俺の魔力感知にひっかからなかったんだな。
てか……え?
「誰がこいつらを捕縛したの?」
「解:マスター」
「俺ぇ!? なんかしちゃったっけ……?」
「是:極光結界の効果が発動しました」
敵を捕縛する能力なんて、結界に付与されてたか……?
「解:魔除けの効果が発動しました」
「魔物除けだろ? こつら人間じゃないか」
「否:正確に言えば、領民に対する敵意、害意のあるものを、除ける効果があります。結界がこの者達のマスターへの害意を検知し、街に入るのを許可しなかったのでしょう」
ああ、それで結界にぶつかって気を失っていた……と。
で、倒れてるところを、自警団が捕まえた……と。
「さすがっす兄貴! 二重三重の罠をあらかじめ張っておくだなんて!」
いや……意図してないんだが。
てっきり魔物を除けるだけだと思っていたんだが……。予想以上の効果があったってだけで……。
「さすがですマスター。危険を予知して、結界を強化していたのですね」
「おまえ……全知全能なんだから、わかってるだろ……俺の胸中!」
「さあ?」
くっそ……。しかし天導のやつら、まさかあんだけやっても攻撃してくるだなんて……。
【★☆大切なお願いがあります☆★】
少しでも、
「面白そう!」
「続きが気になる!」
「アベルツエエエ!!」
と思っていただけましたら、
広告の下↓にある【☆☆☆☆☆】から、
ポイントを入れてくださると嬉しいです!
★の数は皆さんの判断ですが、
★5をつけてもらえるとモチベがめちゃくちゃあがって、
最高の応援になります!
なにとぞ、ご協力お願いします!