83.使徒化
天導教会の二人が、俺の前で土下座してる。
断罪剣とか言う頭のオカシイ剣で、自殺しようとしたまひろを止めた。
「神! 私をあなたの下僕として、お側に仕えさせてください!!!!!」
まひろが俺の前で土下座しながら言う……。
ええー……。
「普通に嫌なんだけど……」
俺だけでなく、領民を殺そうとしたやつを、領地に置いておきたくないんだが……。
「でもベルさん、こいつら本国へ返したら、多分殺されるんじゃあないかい?」
……マテオの意見ももっともだ。
過激な連中だからな、天導のやつら。
任務(俺を殺す)失敗したら、ただじゃおかないだろう……。
かといって、こんな危ないやつらを野放しにしておくのも……ううん……。
「マスター。こいつらを使徒化したらいかがでしょうか?」
「使徒……?」
「神の使い。いわゆる、パシリですね」
「なにそれ……神の使いにできるの?」
「是:神と成ったマスターなら。使徒にすることで、神に絶対服従させることができます」
「へ、へえ……」
あれ?
それって奴隷契約じゃね……?
いやいやいや……。
人を奴隷にするのはちょっと……。
「「ぜひ、してください!!!!!!!!!!!!!!」」
クソデカい声で、まひろとサンシィタが言う。
え、ええー……。
「ど、奴隷になるのと同義なんだぞ……?」
「あなた様の庇護下においていただけるなら、本望です!」
「我らはあなた様に絶対の忠誠を誓います! なにとぞぉ!」
……なんか、ちょっと怖いんだが……。
まあ、でも……ううん……。
ほっといたら天導の連中に、こいつら殺されちゃうし……。
それはそれで、かなり嫌だ。
……使徒にすれば、俺や領民には手出しできなくなるなら……。
「わかった。じゃあ、使徒にする」
その瞬間……。
かっ! とまひろとサンシィタの体が輝きだした!
そして光が収まると……。
「え、誰おまえら!?」
そこに居たのは……とんでもない美女と、そして、とんでもない美青年……のコンビ!
「誰なの!?」
「解:まひろとサンシィタです」
「はぁああ!? 全然別人じゃん!」
まひろは元々美人だったが、目つきが良くなってる。
サンシィタはマジで別人だった。10人がいて10人振り返るくらいの、美青年となっていた!
「使徒化の影響です。神の力を受けたことで、生物種として一段上になった。その結果、ステータス、そして外見に変化が訪れたのです」
強くもなってるってこと……?
「って、ん? 首のとこに、なんか黒い痣ないか……?」
「痣……?」
マテオが目を丸くする。
「なんか、チョーカーみたいさね」
たしかに痣が、黒い首輪をつけてるみたいになってる。
「解:使徒になった証です。神に逆らうと首が落ちます」
「こええええええええええええよ!」
普通に奴隷じゃねえか!
「「本望です!」」
「こええええええええええええええよ!」
二人は涙を流しながら、頭を下げる。
「神の下僕にしてくださっただけでなく、我らに力まで与えてくださるなんて!」
「なんとお優しいのでしょう! 神に一生感謝いたしながら、生涯をかけて、御身に仕えさせていただきます!!!」
……なんか、なし崩し的に、天導の連中ふたりを、仲間にしてしまったのだった……
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