82.聖騎士も改心させてしまう神
極光結界のせいで、俺の領地がとんでもないことになってしまった……。
「なんだよ、ここ……とんでもなさすぎるだろ……」
「やったのベルさんなんでしょ?」
「まあそうだけどさ……そうだけどさあ!」
俺はミョーコゥに戻ってきてる。
嫁らが集まっている。
「さすがマスター。もはやこの領地は神の領地と言えるほどの、スペックを持っております」
ケガ病気が自動で治って、バフがかかって、しかもメシもうまいし飲み水は完全回復薬だもんな……。
神の領地ってあながち誇張表現じゃない……。
「大変っす兄貴!」
モンバが茶屋に入ってきた。
もう嫌な予感しかしないよ……!
「なにぃ……?」
「聖騎士のまひろが、至急兄貴を呼んできてくれって! あとサンシィタも!」
……嫌な予感しかない。厄介ごとの匂いしかしない!
はぁ……やだなぁ……。
でもほっとくわけにもいなかったので、俺は天導の奴らの元へむかう。
地下牢にて。
「「お許しください、神さま……!」」
……聖職者、そして聖騎士が土下座していた。
「やはりあなた様は神だった! この結界を見ればわかります。あなたこそが、真なる神だと!」
……まあ、サンシィタはいいんだ。
主張が変わっていないから。
問題は……まひろだ。
「神よ……不遜にもあなた様を、傷つけようとしてしまったこと、心からお詫び申し上げる!」
……こいつにまで神扱いされてるしぃ。
そんなのいらないしぃ。
「良いってお詫びなんて……上からの命令で仕方なくやってたんだろ?」
「ああなんて慈悲深い! さすが神! たしかに神の言うとおり、上の命令で動いておりましたが……刃を向けたのはこの私。腹を切ってお詫びいたします!」
腹切りって……。
極東にそういう文化あるみたいだけどさ。
「別にいいって腹を……えええええ!?」
この子、手に持った光の剣で(どっからだした!)凄い速さで腹を切ろうとしている!
刃を自分の腹に躊躇無く突き刺そうとしてる!
俺は手を伸ばして、それを止めた。
「やめろって!」
「「「「!?」」」」
その場に居た全員が、なぜか驚愕の表情をしてる。
え、なんで……?
「信じられません……! 断罪剣を、受け止めるなんて!」
「だ、断罪剣……?」
なんだそりゃ……?
「天導教会に所属する人間が使える、自決用の魔法の剣です。刃をさした人間は即死します」
「こっっっっわ! え、なにそれ!? なんでそんな危険なもんもってるの!?」
「主に背いたら、死ぬように。それが天導の教えですゆえ」
「こえええよ!」
怪しい団体だなぁって思ってたけど!
予感が確信に変わったわ!
「え、じゃあこれ触れると死ぬの? 俺生きてるけど……? なんで……?」
「解:断罪剣は触れた人間の魂を肉体から引き剥がす剣。マスターは人間にカテゴライズされておりません」
なんだそりゃ……!
神だから、人間への攻撃が効かないってか……?
まじでか……。
「断罪剣は発動すると一瞬で対象を殺します。その速さは光を超えるといいます。ですが、神はそれを受け止めた! ものすごい速さ……さすがです!」
あれぇ?
あの動きって早かったの?
俺の目には普通に見えたんだけど……。
「神と成ったことで視力も強化されたようです。さすがマスター」
「はぁ……そう……」
そんなことまでできるようになるなんて。
てか、神ってつけりゃ、なんでもできるわけじゃ無いんだぞ……。
まあ、何はともあれ、目の前で人に死なれるような事態にならなくてよかったよ……。
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