80.誰がここまでしろと
俺はミョーコゥへと帰ってきた。
街に極光結界を張った。
するとそれには七つの凄い能力が、付与されてることが判明したのだった……。
「兄貴! やべーっすよ! ケガ・病気が、一瞬でなおったっす!」
「マジかよ……」
街の外には、領民たちが出てきてる。
彼らはみな健康そのものそうに、ぴんぴんしていた。
「咳が止まった!」「腰の痛みが消えた!」「風邪が治ったよー!」
……どうやら、
1.魔除け
2.ステータス向上
3.ケガ治癒
4.病気治癒
の能力が結界に付与されていたらしい。
「大賢神の魔法出力が合わさった結果、どんなケガも病気も、この結界内でなら、一瞬で治るようです」
「ええー……なにそれぇ……」
いるだけでケガも病気もしないだなんんて……
もはや、神の所業といえた。
「是:マスターは神です」
「兄貴すげえ! マジ神!」
ミネルヴァ、モンバが俺を褒め称える。
そして領民達は笑顔で近づいてきた。
「ありがとうございます、神さま!」
「神様のおかげで、ここは天国ですじゃ!」
いやいやいやいや……。
「俺神じゃ無いから、ここ天国でもなんでもないから……」
「「「またまたぁ、ご謙遜を~」」」
謙遜でも何でも無いんだが……?
「で、残り2つの効果は……?」
「どうやら土地に対する付与のようですね」
土地に対する、付与……?
「た、た、大変だよベルさん!!!!!!!!!」
「おお、マテオ。どうした?」
なんだか久しぶりな気がする、嫁のマテオが、慌ててやってくる。
「櫛形山に薬草摘みに言ってたんだけど! 湧き水がとんでもないことになってんだい!」
「水が……?」
俺は転移魔法で、マテオと一緒に、櫛形山へと飛ぶ。
ちょろちょろ……と山肌から、水が湧き出ている。
マテオが手で水を掬って、俺に見せた。
きらきら……と水が輝いている。
「なんか……嫌な予感が……鑑定」
■完全回復薬
→あらゆるケガ、病気を瞬時に治す秘薬
Oh……。
なんてことだ……なんてことだ!
「山から完全回復薬が湧き出てらっしゃる!?」
「ああ……なんか急に水が、これになってて……ベルさんのせいだよね?」
完全に決めつけてきたマテオ。
いやまあ、そうだけど……。
「解:アベル様の力で、山の湧き水、すべてが完全回復薬になったようです」
「なんだって!?」
俺の力が、山にまで作用してるのか!?
しかも湧き水が全部、完全回復薬……超レアな回復アイテムになってるだって!?
「ベルさんほんと、何しても凄い結果になるね……」
「ここまでするつもりなかったのにぃ……」
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