78.やば結界
《アベルSide》
俺は神聖輝光竜のピュアの背中に乗って、神聖皇国上空にいた。
「ふぅう……結界、張り直せたぞ」
俺の発動させた魔法、超新星。
魔法で作られた、消滅の光は、あらゆるものを破壊する。
今回は、この国にかかっていた結界を消滅させた。
しかしそのせいで、魔物が一斉にこの国に押し寄せてきたのだ。
ミネルヴァのやつ……。
こうなることをわかってて、あえて言わなかったな。まったく……。
俺は急いでピュアの背中に乗って、皇国上空へと移動。
大人の神聖輝光竜は光並の速さで飛ぶことができる……らしい。
しかしピュアはまだ子供。
そこで……。
『ぴゅい! ちちはすごいのね! ちちの付与魔法、ぴゅあに力くれた! すごいはやくとべた! ちちすっごーい!』
とまあ、強化の付与を彼女にほどこし、結果、ピュアは大人並みの力を出せるようになった。
で、ここへと一瞬で飛んできた次第だ。
(皇国の場所は全知全能の書を使って検索した)
で、結界を張り直したってわけ。
『やはりマスターは凄いです』
空中に、古い魔導書が浮いてる。
全知全能の書……ミネルヴァの意思が宿った本だ。
「おまえなぁ……こうなるってわかってて黙ってただろ」
『いえ、全然まったく気づいていませんでした』
なんと嘘くさい……。
自我を持つようになって、かなり便利になったと思ったら……これである。
自我を持ったことで不便になることがあるなんてな……。
『ぴゅい! でもちち、あの結界、どうやってつくったの? 直ぐ作ったけど、まえにも作ったことあったとか?』
ん?
ピュアがオカシナことを言う。
「魔法くらい、一度見ればだいたい構造わかるだろ? 二度見れば盤石。実際に触れたり、壊したりすれば、一発で魔法を模倣・再現できる……だろ?」
ぽっかーん……としてるピュア。
え、あれ……?
『解:それ普通じゃ無いです』
「あ、そ、そう……?」
『是:通常、魔法の習得には長い時間が掛かります。複雑な構造の魔法であるほど、模倣にはより時間が掛かります。ましてや、先ほどの【極光結界】は、世界最高の結界術。そもそも開発者以外に、模倣・再現は不可能な代物です』
な、なんてこったい……。
結界を作ったやつにしか、使えない魔法だったのか……。
一回ぶっ壊してるし、普通に構造理解できたし……。
なんか再現も、いけるって確信があったんだよな。
『マスターの持つ高い魔法学習能力にくわえ、大賢神となったことで備わった高い魔法力が合わさった結果、あのような高度な魔法を一発で再現してみせたのです』
「つ、つまり……?」
『マスター以外にはできない、ちょーすごい所業、ということです』
そ、そうだったのかい……。
そーいや、マテオは言っていた。俺のできることって普通の人じゃできないことって。
まさか、俺が呼吸するレベルでできることすら、超高いレベルだったなんて……。
「逆に何が高度じゃ無いか、知りたいくらいだよ……」
『ぴゅー! ちち、かっけー! きょーしゃみたい、かっけー!』
どうやらかっこつけた、とピュアに思われてしまったらしい!
子供相手にイキッたみたいで、は、恥ずかしい……。
『やはりマスターは凄いです。魔法の神……魔法神アベール……とか?』
「なに変なこといってんだよ……」
『マスターの神としての名前を決めておりました。魔法神アベール』
「やめて! ださいからそれ!」
『ぴゅい! まほーしん、あべーるぅ~♡ ちょーかっこいい~♡』
ピュアまでマネしてるし!
は、恥ずかしいよぉ……。
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