70.天使って強かったのか?
なんか天使とか言うのを倒した。
ミョーコゥへと戻り、俺はとある場所を目指していた。
「ちょっと派手に作りすぎたかな……」
そこは、ミョーコゥの外れ。
罪人を入れておくための、牢屋だ。
ミョーコゥの連中はみんな気の良い奴らだ。
ここが使われることは、まあ無いだろうと思っていた。
が、先日天導の聖職者がやってきた。
そいつを今ここに、収監している。
天使……と聞いて真っ先に思い浮かんだのは、神に仕えるという天導の連中だ。
俺は情報を聞き出すべく、こいつの元を訪れたのだった。
「おおお! 神ぃ! おひさしゅうございますぅうううう!」
「【サンシィタ】」
彼の名前はサンシィタ。
天導教会の聖職者だ。
リッチー(ドゥーエ)を使って、悪巧みをしようとしていたところ、俺がそれを未然に防いだ。
色々あって、サンシィタのやつは、俺のことを神と呼ぶようになったのだった。
まあ、ドゥーエ(死者)を蘇生したんだ、神と呼ばれてもしょうがない……。
事実俺には大賢神という神の力が宿っているしな。
サンシィタがいるのは、ミョーコゥに設立された監獄のなか。
これも地方創生スキルで作ったモノだ。
領民が増えたおかげで、このほかにも、作れるモノが増えているのである。
監獄の中はひろく、ベッドもトイレもある。
「私めのような卑しい人間を罰するのに、こんなにも快適な部屋を用意してくださり、誠に感謝もうしあげます!」
「快適かここ……?」
ここに住めって言われても普通に嫌なんだが……。
「マスターの命を狙ってきたドブネズミの住処にしては、上等すぎるかと思います」
ミネルヴァが切れ気味に言う。
ドブネズミって……。
「まあいいや。サンシィタ。おまえに聞きたいことがあるんだ。天使についてだが」
俺が状況を伝える。
ミョーコゥ上空に、突如として、天使が現れたと。
「なるほど……それは、天導上層部も、本気と言うことでしょうな」
「どういうことだ?」
「天導には、【召喚結晶】と呼ばれる、超レアアイテムがあります。それを使うと、神の使い……天使を召喚することができるそうです」
なるほど。
そのアイテムを使って天使を呼び出した。
だから、突如として天使が出現したように見えた訳か。
「なんでそんなレアアイテム使ってまで、天使を派遣してきたんだ?」
「私の帰りが遅かったからでしょうな。天導の聖職者、そしてリッチーを倒した、となればかなりの強敵」
「だから殺すって? おいおい物騒だな」
天導ってそんな物騒な連中なんだろうか……?
「ええ。天導の基本は、【人外即滅】、です。神が作った人間以外は、敵であるという考えを持っているのです」
「思想ヤバすぎるだろ……」
つまり、リッチーを殺すほどの力を持った存在(俺)=化け物=殺すみたいなことか?
冗談はやめて欲しい……。
「俺は人げ……あー……」
神でしたね……。
「しかし、天使が来たとなると、長い戦になりそうですな」
「ん? どういうことだ?」
「え? だって今天使の襲撃を受けているのでしょう?」
「いや、ワンパンで倒してきたけど……?」
どさっ、とサンシィタが腰を抜かす。
「おおお! すごい! 天使を一撃で倒すとは! 凄すぎます! 神さま!」
「え、そんな凄いことなの……?」
「それはもちろん! 古竜ですら、天使に近づくだけで蒸発してしまう! それほどまでに天使は圧倒的な力を持っているのです!」
なんか古竜さん、力の物差しにされて不憫だな……。
しかし天使が強かったのか。あんま強く感じなかったな……。
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