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62.ミスリル鉱山を一瞬で作り、大商人ゲット



 俺たちは、櫛形山くしがたやまにいた。

 なぜかというと……。


「ほんとに、俺、黄金の錬金術師の職業ジョブ……ゲットしてるんだな?」


「是」


 そう、なんと上位エルダードワーフとなったイッコジーの持つ職業ジョブ、黄金の錬金術師を、俺も持っていたのだ。


「いったいどうして……?」

「解:イッコジーを眷属化したことによる影響です」


「眷属化……神の眷属にしたってやつ? あれ、まじだったのか?」

「是」


 俺のイニシャル、【D】の入った指輪を、イッコジーに渡した。

 それによって、イッコジーはおれの眷属になったそうだ。


職業ジョブのコピーって、本契約のときだけじゃなかったの?」

「眷属化は、本契約とは違います。眷属化は眷属器を持ってる間だけの契約となります」


「眷属器?」

「解:マスターのイニシャルの刻まれた指輪です」


「あれか……」


 本契約→セックスによる、永続契約

 眷属化→アイテム譲渡による、一時的本契約


 ということらしい。


「つまり、イッコジーを眷属化したことで、本契約したときと同様、職業ジョブをコピーできた……ってことか」

「是」


 ううん……。

 なる……ほど……? いやいや、未だにこのプロセス、納得いってないんだが……。


 だってその理屈でいえば、俺のイニシャルの入ったものをばらまけば、身に付けた人の職業ジョブを無限にゲットできるってことだろ……?


 そんな……嘘みたいなことありえるわけないだろ……? 


「否:事実です」

「おうふ……そうですか……」


 まあ、便利な力が増えるのは良いことだけどさ。

 ということで、新しい力を試すために、俺たちは櫛形山へとやってきた次第。


「崖なんて来て、何するのさ、ベルさん」


 俺たちがいるのは櫛形山くしがたやま山中にある、崖の前。


 むき出しの岩がそこにはある。


「石を魔銀に変える。いちいち石を探しに行くの面倒だろう?」

「だから崖のとこまできたわけか……で、まさか崖の岩、全部を魔銀にかえる……わけ……」


 押し黙るマテオ。


「岩全部を魔銀にかえる? あはは! マテオはん面白い冗句を言いますなぁ」


「いや……イッコジー。あんた、ベルさんのイカレっぷりをしらないから、笑ってられるのさ。この人はね、壊れてるの」


「壊れてる? なにが?」

「ブレーキ」


 ブレーキって……。

 壊れてるか、俺?


「そもそも人間に魔法列車や魔法車で使われるような、ブレーキなんてついてないだろ……?」

「比喩だから……! これだからもぉお……!」


 もう?


「はぁ……まあいいさ。ベルさん。やっちまいな」

「あいよ。【錬成】」


 カッ……!


「が、崖全体が輝きだしとる!? これはぁあああああああああ!?」


 あっという間に、ただの崖が、魔銀ミスリルの巨大な塊になっていた。

 おお……まじか。


 ここまでできるとは……。


「な、な、なぁああああああ! なぁああああんやてぇええええええええええええええええええええええええ!!!!」


 また出た、なんやて。

 この姉ちゃんほんとにそれ好きだよな。


「ああああ、ありえへん! 魔銀がこんな地上で取れる時点で、ありえへんのにぃ!?」

「ん? どういうことだ?」


 何でも知ってる全知全能ミネルヴァが答える。


「解:魔銀は高濃度の魔素がたまる場所でのみ生成されます。高難易度の、深層ダンジョンなどが該当されます」


「ほぉ……つまり、超難しいダンジョンの最下層とかでしかとれない………………って、それ全然取れ無くないか?」

「是:それゆえ、希少であり、価値が高いのです」


 なるほど……え?


「地上で魔銀とれるのって、やばすぎないか?」

「「やばいんだよぉ……!」」


 マテオ、イッコジー、だぶるで突っ込まれる俺。

 そ、そうか……やばいのか……。


「だ、大魔導士はぁああああああああああああああああああああああん!」


 ずしゃああ! とイッコジーが目の前で土下座する。


「うちを! いや、うちら商会を! あんたの配下に加えくださいぃいいいい!」

「は、配下って……」


「舎弟でも、パシリでもいいです! とにかく、あなた様の配下に加えてください! お願いしますぅうううううううううううううううう!」


 なんだ……?

 急に土下座してきたぞ。しかも、配下だって……?


「なんでだよ」

「そりゃ、ここデッドエンドで取れるものぜんぶが、凄い価値の高い品物ばかりだからでしょ」


 神威鉄オリハルコン魔銀ミスリルも、山のように取れるからか……。

 それに、魔除けのお香も取れるし……。


 うん。たしかに、商人として、ここがかなり美味しい場所であるのは、素人の俺でもわかった。


「配下って……のが、ちょっとな」


 別に配下なんてほしくないし。


「じゃあ、普通に領民になってもらえばどうだい? そうすりゃ、地方創生で作れるモノも増えるし。ベルさんにもメリットあるだろ?」

「そっか。じゃあ、いいよ。領民にしてやるよ」


 イッコジーは泣きながら、何度も頭を下げる。


「ありがとうございます! やった! うちはこれで、大金もちやぁあああ! ありがとうございますぅうううううううううううう!」


 まあ、何はともあれ、大商人が領民になったのだった。

 さらに賑やかになるなぁ……。

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