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206.

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。



「ただいま帰りましたっ!」

「パパー! おかえりなのー!」


 マテオとの話が一段落したタイミングを見計らったように、茶屋の扉が勢いよく開かれた。

 ドタドタと賑やかな足音と共に飛び込んできたのは、二人の少女だ。


 一人は、輝くようなブロンドヘアをなびかせた、修道服姿の美少女。

 俺の自慢の弟子であり、聖女のティアだ。


 もう一人は、頭から小さな角を生やした、幼い少女。

 俺の娘(義理)であり、その正体は最強種であるドラゴン、ピュアだ。


「アベルさんっ! 聞いてくださいっ! 今日も領内のみなさんの治療、完璧にこなしてきましたよっ!」


 ティアがキラキラした笑顔で報告してくる。

 どうやら今日は、怪我人や病人の治療に回ってくれていたらしい。


「ピュアもね、お手伝いしたの! いたいのいたいの、とんでけーってしたの!」

「おお、そうかそうか。二人とも偉いなぁ。みんな喜んでただろ?」

「はいっ! 『聖女様万歳』って拝まれちゃいましたっ! えへへっ!」


 二人の頭を撫でてやると、彼女たちは猫のように目を細めて嬉しそうにする。

 ああ、癒やされる。

 家に帰ってきたって感じがするな。


 と、そこで二人の動きがピタリと止まった。

 俺の背後に控えていた、キキョウの存在に気づいたのだ。


「……ん? アベルさん、その後ろの人は誰ですかっ?」

「くんくん……。んー? 知らない女の人の匂いなの」


 ティアが小首を傾げ、ピュアが鼻をひくつかせる。

 キキョウが緊張で身を硬くした。

 まずい。説明を間違えると、変な誤解を招くかも――。


 俺が身構えた、その時だった。


「はっ! さては『新入り』ですねっ!」


 ティアがポンと手を叩いた。

 そこには嫉妬も怒りもなく、ただ「納得」だけがあった。


「アベルさんのことですし、またどこかで困っている人を放っておけなくて、拾ってきちゃったんですねっ! 分かりますっ! いつものことですもんねっ!」

「えぇ……」


 全肯定された。

 否定しようがないのが辛い。


「くんくん……。あ、ほんとだ。この人から、パパの魔力の匂いがするの!」


 ピュアがキキョウの周りをくるくると回りながら、無邪気に断言する。

 ドラゴンの嗅覚には、主従のパスが繋がっていることなどお見通しらしい。


「じゃあ、ピュアの新しい家族なの? お姉ちゃんなの?」

「ま、まあ……そうなるかな」

「わーい! よろしくなのー!」


 ピュアが満面の笑みでキキョウに抱きついた。

 ティアも、先輩風を吹かせるように胸を張る。


「私はティアですっ! アベルさんの一番弟子ですっ! 分からないことがあったら何でも聞いてくださいねっ!」


 ……受け入れ早っ。

 あっという間に、二人はキキョウを輪の中に迎え入れてしまった。

 俺が心配して損した気分だ。


 一方で、冷や汗を流しているのはキキョウの方だった。


「ほ、本物の聖女のオーラに……こ、この底知れぬ威圧感は、竜種……!? し、しかも上位の……」


 キキョウはガタガタと震えながら、俺を見た。


「神よ……。貴方様の眷属は、バケモノ揃いですか……?」

「人聞きが悪いな。可愛い家族だよ」

「ほらね?」


 マテオが茶を啜りながら、ニヤリと笑った。


「言っただろ? この家じゃ、ベルさんが女の子を拾ってくるなんて、日常茶飯事なんだよ。誰も驚きやしないさ」


 マテオの言葉に、ティアとピュアが「うんうん」と深く頷く。

 俺は何も言い返せず、ただ苦笑いするしかなかった。

【おしらせ】

※2/2(月)


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