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182/196

182.聴いてない



 アシュローンのとこで、宴会が開かれることになった。

 と言ってもなあ。


「竜王国……半壊しちまってるしなぁ」


 今回の騒動で、竜王国の国土は、闇に染まってしまった。

 彼らが大切に育ててた作物とか、家畜とか、全部駄目になってしまっていたのだ。


「買ってくるよ」


 とアシュローン。いやいや。

 

「んなことしなくてもだいじょうぶだって」

「は……? 何言って……」


「【再生】」


 俺は再生魔法を発動させる。

 瞬間、国土を覆い尽くすほどの、強烈な光が発生する。


 それは壊れた竜王国の大地を即座に再生していった。

 光は一瞬で消え……そこには、壊れる前の竜王国が広がってる。


「は、はは……アベル……なんか、もう神様みたいだわ……すげえとおりこして……なんか……やべえ……」


 ん? あれ?


「アシュローン知らなかった? 俺、なんか今神らしいぜ?」


 アシュローンはぽかんとした後……。


「きいてねえええええええええええええええええ!」


 と叫ぶのだった。

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