170.邪神王
さて。
アシュローンとその配下である神竜族たちを助けることに成功した。
いよいよ、アシュローンの故郷である、竜王国へと向かう。
そもそもの目的は、俺の娘、ミネルヴァの奪還だからだ。
「なぁ、神竜族のみんな。敵の姿を見たものっていないか?」
こっちは、未だ敵が誰なのかわかっていない状態なのだ。
アシュローンから、黒いフードを被った連中ってことは聞いてる。それ以上の情報が欲しい。
神竜族たちは互いに顔を見渡す。
『黒フード』『黒づくめでした』『顔は見てませんね』
うーん、そうかぁ。
『あ、でもアベル様。その男が気になることを言ってました』
「気になること?」
『はい。ちっこい女の子を脇に抱えながら、これで、邪神王さまも、お喜びになるだろうって』
「ちっこい女の子……」
多分、ミネルヴァだろう。
マテオも同感らしく、うなずいてる。
「邪神王ってのに、心当たりあるやついるか?」
神竜族たちが申し訳なさそうな顔で、首を横に振ってる。
「すまねえ、アベル。何の力にもなれなくて……」
アシュローンもまた、暗い表情で頭を下げる。いやいや。
「謝まらなくていいよ」
「けどよ、おれたちあんたにたすけられたのに、何の助けにもなれなくて……」
ああ、それを気にしてたのか。
「別におまえに何かを求めて、仲間を助けたわけじゃないさ。友達を助けるのは、当たり前だよ。そこに見返りなんて求めてないさ」
「アベル! ああ、アベルぅ! いいやつだなぁおまえ!」
むぎゅ! とアシュローンが俺を抱きしめる。で、でかい……
ま、まあ何はともあれ、敵の親玉? らしき人物の名前はわかった。
邪神王。
全知全能がいれば、敵の正体について検索できる。
いずれにせよ、俺のやることはかわらない。ミネルヴァを助けるだけだ。
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