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167.時を止める魔法
どうやら時を止めてしまったようだ……。
マジかよ……。
「周りが麻痺してるってわけ……じゃあないよなぁ……」
雲も、周りの竜たちも、全員が固まっているのだ。
凍り付いたように、という形容詞がぴったりである。
麻痺ではない。氷結でもない。
……多分マジで時間を止めている。
ミネルヴァがいないからなんともいえないが、多分そうだ。
なぜなら、俺が止めたい、という意志をもって魔法を発動させたからだ。
俺は思ったとおりの魔法を放てるようになった。
だから……まあ、多分ほぼ100で俺は時間を止めてしまったんだろう。
……それってもう、神じゃないか?
いや、まあ、神だったか……。
「しかし……やたら魔力食うなこれ」
時間を一秒とめるだけで、だいぶごっそりと魔力が吸い取られていく。
俺はまあほぼ無限に等しい魔力をこの体に有してるとはいえだ。
なんか、何秒もずっととめておくのはやばい。
そんな気がする。だいぶ勘だけどもね。




