148.束の間の平穏
ネログーマでの出来事を終え、やっと俺は帰ってきた……。
「はぁ~……落ち着く……」
マテオの茶屋にて。
彼女が出すお茶をずずずっと吸う。
なんだかんだ、ここでお茶を飲んでいる時間が一番、落ち着くかもしれん。
「パパ~」
「おお、ミネルヴァ。なんだピュアも一緒か?」
ミネルヴァの頭の上に、白い小竜が乗っかっている。
この子はピュア。
デッドエンドへくるさいに、俺が見つけて、今は娘として育てている。
『ぴゅい! ぴゅあ、ミネルヴァと遊んできたいのね』
「遊ぶ?」
『空を飛んでくるのね!』
「おお、そうか。気ぃつけるんだぞ」
『ぴゅい! いこ、ミネルヴァ~』
ピュアが変化。
デカくして白いドラゴンとなり、空へと飛び立っていった。
ふふ……仲良きことだ。
ミネルヴァ、あいつ最近すごく接しやすくなったな。
前は変なめんどくささがあったが。
「変なのにも絡まれなくなったし、厄介な依頼もない。はぁん、こんな幸せがずっと続けばいいのに~」
「ベルさん。そりゃだめだよ」
マテオが近づいてきて、お茶を入れ直してくれた。
「強い力を持つもののもとには、常に厄介ごとがつきまとうんだから」
「そ、そう……?」
「そう。あんまり楽観的に構えておかない方がいいよ」
そんなマテオの忠告もむなしく……。
『ぴゅいい! たいへん! ミネルヴァがさらわれちゃったのねー!』
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