111.山ぁ!
荒野にオアシス作ってもうた……。
ここまでのものを作るつもりはなかったんだが……。
どうやら俺の魔法は、俺の思っている以上にパワーアップしてるらしい。
こ、コントロールしないとな……。
「で、次は何をやらかしちゃうのですか、マスター」
「やらかすの前提で話すの辞めて」
「ヒント、今までの行い」
「そうっすね……やらかしてますね……」
多分また何かやっちゃうんだろう。
それだけは、俺も理解していた。
でも、やらないといけない。
この地に住まう人たちのためにな。
「次は、そうだな。日影を作ってやりたいな」
「たしかに、荒野には遮蔽物が何もないため、住んでいる人らは熱中症になりそうですね」
「そういうこと。だから……適当に木を生やす魔法でも……」
創樹って、魔法がある。
木を生やす魔法だ。
「マスター。出力。出力に気をつけてくださいね出力」
三度も念を押された……。
出力とは、魔力出力のことだ。
魔力量をふやすと、魔法の規模が大きくなる。
出力を上げると、魔法の威力が上がる。
創樹を、いつも通りの魔力出力で発動したら、恐らくとんでもないことになってしまうだろう。
だから、そぉっと……そぉっとだ。
「創樹」
俺は自分がコントロールできる、ぎりっぎり範囲内で、最小限の魔力出力で、魔法を発動した」
瞬間。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!
「ちょ!? は!? え、えええええええええええええええ!」
俺の目の前に、1本の木が生えた……と思った次の瞬間。
次々と地面から木が生えだしたのだ!
しかも地面も盛り上がっていくし!
「山ぁああああああああああ!?」
そう、木を作る程度の魔法で、俺は……山一つ作ってしまったのだ!
だいぶ、出力を絞ったのに!
「危なかったですね、マスター。普通に発動してたら、おそらくもっと巨大な山を作ってしまい、デッドエンドが飲み込まれてしまってましたよ」
えー……こわぁ……。
手ぇぬいてこれとか……もう俺、魔法使わないほうがよくないか……?
「そこに気づくとは、さすがマスター」
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