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擬人の旅人  作者: ボナンザ
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第4話

よろしくお願いします。



南米大陸は ペルーの最高峰、ワスカラン山をいただくコルディエラ.ネグラ(黒い山脈)を彼女は降っていた。


季節によっては摂氏ー20度近くまで気温が下がるこの険しい山間を、山を降る為の装備もなく、船内に残されていた僅かな圧縮食料と共に彼女は進み続ける。


それは 彼女 本来の能力(運動能力は常人の2倍、飲まず食わずで一ヶ月は行動可能)はもちろんの事、彼の最後の言葉「命ある限り精一杯、生き続けてくれ」が、彼女を突き動かしていた事はいうまでもない。



不眠不休で進み続けた彼女の眼前に、トルコブルーの美しい氷河湖が見えてくる。山岳地帯のため水温が低いのか魚はいなかった、だがその美しさは圧倒的だった。



何て美しい景色だろう……



数千年にも及ぶ宇宙空間での放浪の旅で数々の星々に寄ったが、これ程美しい星は 余りなかった。


何故か彼女は、 その景色を見ながら 遥か昔に滅びた自らは知らぬ母星、‘カイン.ン.ルペ’の事を思う。


自身も生まれてすらいないはるか昔に滅びた星のことを。



もうしばらく山を降っていると、辺りの景色も熱帯特有のものに変わり、亜熱帯の動植物が目立つ様に成ってきた。


今まで見た事も無いそれらの生き物等が彼女の好奇心を刺激する。そして、 いつの間にか 彼女は両手を広げて駆け出していた。


この始めて目にする美しい景色を、これから住み暮らして行くで有ろう未知なる星を、自らの心に刻み付ける様に。



ありがとうございました。

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