表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

名も無き剣士の数奇な運命

1日目 暗闇の中、神は光を作り、昼と夜が出来た。

2日目 神は空(天)をつくった。

3日目 神は大地を作り、海が生まれ、地に植物をはえさせた。

4日目 神は太陽と月と星をつくった。

5日目 神は魚と鳥をつくった。

6日目 神は獣と家畜をつくり、神に似せた人をつくった。

7日目 神は休んだ。

《旧約聖書『創世記』》


しかし、神は一日にして討たれた

神を葬り、埋めた者がその三日後に様子を見に行くと

神の痕跡がどこにも無くなっていたと言う

この世界での聖書はそこで終わっている


これは、神がいなくなった三日間の物語

神は無数の世界を駆け巡り、自分の膿んだ傷から人を産んだ

新たな世界の調和を取るために、世界に4つクリスタルをおいた。

風を運ぶクリスタル、太陽の光を約束するクリスタル、水の清らかさを引き立てるクリスタル、農作物を育むクリスタル

風、火、水、土のクリスタル

クリスタルに触れたものは、人知を超えた力、それによる富と安寧を約束される

常人ならまず到達できない秘境に、大陸の最果ての地に4つのクリスタルを

それから先に神を見た者はいない


そして、「使者ともの為に仮面を残そう」

そう言って、一つの仮面を落していった

仮面もまた、被った者にクリスタルに触れた者と同じ効果を残した

ただ、素顔と引き換えに


年月が経つにつれ次第にクリスタルに到達する者たちが現れていったが

仮面はその力が恐れられ、誰からも避けられていった


500年後


7歳になる少年の顔に翁が朱色の化粧を施す。

両の眼と唇に紅を塗った後、翁は重い口を開いた

「キダム、明日からこいつに剣を教えるのはお前の役目だ。」

少年と同じ化粧をした青年が、小さく頷き翁に解いた

「私は、彼を何と呼べばよいのでしょうか?彼には、まだ、名前が許されておりません。」

老人は、「一人前になってから与えるつもりだ」と言ったが、「名も無き少年」は次の日も、一週間後も「名も無き少年」だった。


空中剣技エアリアル、何時からそう呼ばれるようになっただろう

翁の教える剣術、キダムと言う青年と名も無き少年が学ぶ剣術は、通常のそれとは大きく異なっていた。

かつて、風のクリスタルを探す旅に出た者がいた。

深い森の奥地で、満身創痍の旅人が、ようやく見つけたクリスタルに触れると

クリスタルの一部が欠けて、手首を突き破り、体内に入ってきたという

それから旅人は、『念じたものを宙に浮かべ自由に移動できる力』を我が物とした

話はそれだけでは終わらない。

旅人の息子もその能力が備わっていた。

息子は、その力を剣術に使った。

剣を浮かべ、空中から振り下ろされた剣で、斬られたものは一溜まりもない

さらに、能力は、能力者の元で修行を積めば徐々に使えるようになる。

最初にそのことを証明させたのが、青年と少年の師である翁、その人であった。

翁は旅人の息子の最初の弟子だった。

名は「アグレイ」、若き日の彼は空中剣技エアリアルを習得したいと

剣術に噛り付き、やがては大陸最強の名を欲しいがままとした

今では彼がお爺さん

弟子に教えるのはもちろん空中剣技エアリアル


そんな説明をしているうちに5年の月日が過ぎた。

アグレイは、病の床に倒れこみ

弟子たちは半ば諦め、「次の師範はキダムだろう」等と話すようになっていた

「名も無き少年」は、まだ、名は無かったものの、太陽のように明るい性格から「サン」と呼ばれていた。

キダムも、サンと同様に幼い頃にアグレイの元に来た。

キダムはアグレイを実の父のように慕い尊敬していた、サンも同様だった。

青白く細くなった師を見て、キダムは度々何とも言えない焦燥感あせり恐怖感ぜつぼうに襲われ、冷や汗を流した。

その頃からだろうか、キダムは、森によく行くようになった。

1か月後、とうとう、アグレイは逝ってしまった。

大陸最強と若い頃は呼ばれていた事実が、倒れたアグレイの弱い人間としての面を際立たせた。

やはり次の師範代はキダムとなったが、キダムの顔と手はその時震えていた


更に五年の月日がたち、キダムとサンの出会いから10年が経過した

キダムの度々森へ行く癖と言うか習慣が、頻繁に続き、とうとう新たな弟子が入ってこなくなってしまったのだ。

ある日の晩、キダムは「森へ行ってくる、今度はお前がキダムになる番だ」とよくわからないことを言った後

キダムは帰ってこなくなった、残った弟子たちは、森を探し、仲のよかったものは大陸中探しに旅に出た。

サンはまだ若く、道場に残っていたが、かつてのキダムのように、震えては怯えていた

信頼できるともがどんどんいなくなっていく恐さと、責任がいつか自分の元に回り、押しつぶされてしまうんじゃないかと言う怖さに追い詰められていった。


ある日、見たことのない服装の男女がやってきた

男の方は板を持っていて、板に描かれているものが変わっていく魔法を見せた、「たぶれっとたんまつ」という魔法らしいが、この大陸でそんな魔法は聞いたことが無かった。

厄介だから早めに帰ってほしいと言おうか、言うまいか迷っていると

女は申し訳なさそうに口を開き

「キダム様からサンを呼んできてほしいと頼まれました」と言った

くだらなく、中二病な小説ですが、許して下さい

FFシリーズを軽くリスペクトさせていただいております。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ