転生異世界
「また教室の真ん中の席か…」
席替えで、みんなが自分の教科書やスクールバッグを持って移動する中、クラスで僕一人だけ前回と同じ席だった。
スクールカーストにも属せていない僕には“北極星”なんて恐れ多い例えだ。
下位カーストの更に下、ダリットとして毎日の学校生活を過ごしている。
僕の席は教室の右から数えても左からも数えても3番目で、前からも後ろからも3番目。
アニメや漫画では、陰キャが窓際の席から外の景色を眺めるシーンがよくある。
しかし、現実は1軍男子が窓際を勝ち取る。カースト上位が窓際と教室の後方を占領する。
席は抽選でランダムに決めるはずなのに、不思議な世の中だ。でも、それが現実。
生まれもっての星というか、運命というか…
もちろん僕には、仲の良い友達はいないし、恋人なんて言語道断。
クラスの女子との会話は、「あ、はい」という返事を2回だけ。
このクラスになっての9か月で「あ、はい」を2回だけ。
元々の暗い性格や引っ込み思案な気質、コミュ障も含めて、自分のキャラがクラスに定着した。
ようやく自分の居場所が見つかった。
僕は、自分の性格に合う人生をおくるためにこの世界に転生してきた。
巨乳女戦士に言い寄られるのも疲れたし、メガネロリ女僧侶に好意を向けられるのにも疲れた。
僕は、この異世界に転生することが出来て、やっと身の丈に合った生活をおくれている。




