表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/9

 ある冬の日。

 その日はとても寒かったのだけど、あんはあったかい恰好をしていなかった。あんは小さく震えていて、とても寒そうだった。だから先生はあんに自分のコートを(もちろん、少し大きかったけど)着せてあげた。

 するとあんは「先生。すっごくあったかいです。どうもありがちょう」と言って、ちょこんと頭を下げた。

 先生はコートをあんに貸してあげたから、寒いままだったけど、あんが寒くなくなってよかったと思った。

「あんちゃんはコート持ってないの?」と先生が聞くと「もってません」とあんは言った。

 先生はあんに子供用のコートを買ってあげたいと思った。(でも勝手に買ってあげるわけにもいかなかった)

 だから先生は今日は自分のコートをあんに貸してあげたままにして、明日からはあんのためにもう一枚、今日の帰りにでも子供用のコートを買って、それを持ってこようと思った。

 そのことをあんに言うと、あんはとっても驚いた顔をした。

「先生。本当にいいんですか?」と驚いた顔のままであんは言った。

「もちろん。いいよ。あんちゃんはいつもいい子にしているからね。先生からのあんちゃんへのちょっと早いけど、クリスマスプレゼントだよ。でもコートを着るのは学校の中だけで、お母さんには内緒にしてね」と言った。

 あんは「先生。ありがちょう」と言って、またちょこんと頭をさげた。(あんは小さく震えていた)そんなあんのことを先生はぎゅっと抱きしめてあげたいと思った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ