重い浮鞄 壱壱壱壱【WEB】
重い浮鞄
タラッタラッタラ〜!
重い浮鞄〜っ!
「は? 何事ですか……? これって未来のわたしの子孫から、サクラクレパス水彩青の尻尾の先まで青色初期猫型フレンドを送ってくれたのかしら? わたし、そんなドジっ子じゃ無いですけど……机の引き出しビロ〜ン注意報だわ! 待って……うそ……これって未来の旦那様に、巡る会えるってことよね(よしっ!)! 」
キュルキュルキュル……。
タラッタラッタラ〜!
重い浮鞄〜っ!
ドスン!
「えっ? 鞄? 引き出しからサクラクレパス水彩青の尻尾の先まで青色初期猫型フレンドじゃ無いの……」
毎度お騒がせしております!
未来道鞄で御座います。ご注文のお品、お届け致しました!
こちらは買い切り商品となりますので、壱切の苦情、返品はお受け致しかねます。
そのちっちぇ脳味噌に、よ〜く刻んでおいておくんなましです。
依頼主様より流石にこんくらいの物の使い方なんて見れば分かるでしょ! 馬鹿じゃないんだから! と、言う事で、説明書いらないやヴァ〜ジョンのお届けとなっております。
ま、よくあるごくごく普通の浮鞄ですのでね。真逆とは思いますけど、分かんないとか言わないで下さいね。お恥ずかしですから。
「……?」
う、うん! はい! 返事は?
「はっ? な、何ですか……? 返事って……?」
重い浮鞄届きましたよね……?
「ああ……はぁいいぃ? ふ〜ん……あれって、おもいうかばんって言うんですか? この鞄?」
お受け取り確認頂きましたあ! ありがとう御座います!
ピロロロロ……ロン!
シ〜〜〜〜〜〜〜〜ン……。
「ん……?」
シ〜〜〜〜〜〜〜〜ン……。
「あの〜……すみません! わたし受け取りの返事っした覚え無いですよ……?」
シ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン……。
「て……言うか……何事……? どっから来たのよ! 誰がおくったのよ〜〜〜〜〜っ……」
シ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン……。
「送り主って誰……? えっと……読め無いんですけど……? 何事って言うのか暗号……?」
シ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン……。
キョロキョロ……。
「はあ……ここ通路なのよね……端に寄せとこっと……う〜〜〜〜〜〜〜〜ん……重っ! う〜ん……」
ズズズ……。
「う〜〜〜〜ん……」
ズズズ……ズズズ……。
「う〜〜〜〜〜〜〜〜ん……」
ズズズ……ズズズ……ズズズ……。
「はあはあはあ……おぉ……もぉ……何が入ってるのよ……? う〜と……チャックとか……開け口って何処かしら……?」
シ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン……。
「ちょっとおっ! 未来道鞄! 説明書くらい付けときなさいよって言っといてよ! 何処のどいつだかしんないけどさ!」
シ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン……。




