表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/261

5. 何はともあれまず森へ

 一瞬目の前がパッと明るくなると、私は知らない部屋の中に居た。

 ここが私のプライベートエリアで、手に入れたアイテムを保管したり休んでHPを回復したりする場所だ。後、敵に倒された時はこの部屋で復活するそうだ。

 

 この世界に来たらまず冒険者組合って所に行って、受付の人に私のやりたいこととか質問とかを伝えてレクチャーを貰うようとナビゲーターさんから指示を受けている。

 私はナビゲーターさんに言われたことを思い出しながら、まずは言われた通りに冒険者組合へと向かうことにした。

 プライベートエリアを出るとそこは中世風の街並みが広がっていて、私はまずチュートリアルの時にナビゲーターさんから貰っていたマップを取り出した。マップには現在居る街の詳細地図が表示されていて、私の現在位置を表すアイコンと各施設の場所と名前が表示されている。ちなみにこの地図はタッチパネル式になっており、スマホの様にスワイプしたり拡大・縮小が行える便利マップだ。

 ただ、悲しいかな。私は地図を読むのがとても苦手で、何度も歩く方向を間違えては現在地アイコンの動きを見ながら進む方向を修正して、無駄にうろちょろしながらやっと冒険者組合にたどり着いた。周りから見れば私はさぞ不審人物に見えたことだろう。

 

 冒険者組合の中に入ると受付がすぐ見えたので、そちらに向かい声を掛けた。正直、初対面の人に声を掛けるのはゲームキャラだと分かっていても緊張する。


「あの、すみません」

「冒険者組合にようこそいらっしゃいました。今日はどういったご用件でしょうか?」

「あ、はい。えっと、今日初めてログインしたんですが、この後どうすればいいのか分からなくて」

「了解致しました。そういうことでありましたら、あちらにあるプレイヤー相談窓口の者にお尋ねください」


 ――うぅ、コミュ障気味の私にはこのやり取りは辛いよ。早く知りたいことを教えて貰って出ていこう。

 

 私は受付の人の指示に従い、プレイヤー相談窓口に向かった。


「あの、すみません。今日初めてログインしたんですが、この後どうすればいいのか分からないので教えて下さい」

「ご新規の方ですね。お勧めと致しましては、まず新規プレイヤー用の簡単なお使いクエストを熟しながらこの世界の活動に馴れることです。あとは装備を整えてこの街の正門を抜けてすぐの森でモンスターと戦ってみるのもいいでしょう」


 新規プレイヤー用のお使いクエストは冒険者組合で受けることができ、荷物の受け渡しや森でアイテム採取などを行ってこの世界の歩き方を学べるらしい。簡単なお使いクエストだから報酬は少ないが、いくつかのクエストをクリアすると最終的に安物だが全身の装備を整える程度のお金が手に入るそうだ。

 ちなみに今の私が持っているのはお金が500G(ゴールド)と短剣、服は薄い生地で出来たショートパンツとシャツだけだ。見栄を張って少しだけ膨らませた胸のラインが見えて少し恥ずかしい。

 出来ればすぐにでもお金を稼いで服を変えたいが、今はそれ以上に森へ行きたい。そう、私はすぐにでもペットを手に入れたいのだ!

 そう決意した私はテイムのやり方を教えてもらい、初期装備のままマップとにらめっこしながら正門を出て森へと向かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ