私の友達
これは私が小学生の頃の話です。
私の家は小学校まで徒歩1時間ほどある長い道のりで同じ登下校の友達がいなかったため毎日一人で帰っていました。
帰り道にはお墓があり、そのお墓にはベンチがあり私はいつもそこで休憩をしていのですが、そこに行くと女の子の友達がいたので毎日帰り道が楽しみでした。
その子は私がベンチに座ると必ず目の前に来て私に「遊ぼう?」と手を差し伸べてくれました。
かくれんぼや鬼ごっこ、子供2人が遊ぶには十分すぎる広いお墓だったので毎日が楽しかったのを覚えています。
そんな日々が続いたある日、「この前知り合いのおばちゃんから貴方があのお墓で遊んでいるのをよく見ると言われたんだけど、遊ぶのは危ないから辞めなさい」と母に言われました。
「でもお友達もいるし大丈夫だよ?」と私が言うと母は顔を曇らせ「そうなの…でも危ないから辞めなさいね」と釘を刺すように何度も何度も私に言い聞かせて来ました。
当時の私は何故母がそんな意地悪なことを言うのか幼心にして分かりませんでしたが、その後3年生の頃、転校した為それ以来そのお墓には行くことはありませんでした。
ですが、転校を機にそのお墓にいる夢を頻繁に見るようになり、毎回その時に遊んでいた女の子が出てきて手を差し伸べてきて「遊ぼう?」と私に言ってくる夢を見るようになりました。
その夢を見る度に、うなされ、大量の汗と、体のだるさがあり、それを見兼ねた父と母は私から一連の話を聞くとお寺に連れて行ってくれました。
お坊さんは一通りお祓いをした後私に、「君が夢で見た女の子は幽霊で、君と遊ぶのが本当に楽しかったようだね。でもお友達なら君に辛い思いはさせないよね。寂しいけどこれでさようならだよ。」と言い、私は「そうかあの子はおばけだったんだ」と、「遊べなくなってごめんね」と思い、それから夢を見ることはありませんでした。
………………
数年後、「ねぇ?!!??!なんで遊んでくれないの?!!!(怒り)」とその女子の霊から思いっきり手を引っ張られる夢を再び見るようになったのはここだけの話です。