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レベル上げジャンキーの進化目録  作者: ナナバナナ
一章-集落統一編(ラニ村暦013年~)
9/9

セキ村へ



明けて翌日。ガイの諸々の引き継ぎに時間がかかり、出発する頃には既に昼頃だった。


「父ちゃん……」


「ほら、そろそろ顔を上げろカイン。大丈夫だ、お前を置いていったりはしない。必ず帰ってくる」


「……うん。行ってらっしゃい、父ちゃん」


……どうやら話は終わったらしい。ガイは一度カインを抱き締めると、こちらへと歩いてくる。


「もういいのか? 」


「ああ。待たせたな」


「別にこれくらい構わない。……さて、出発するか。<従魔召喚>」


そういうと、どこからともなく灰水色に所々灰色の混じった馬と魚の尾が混じったような生物が現れる。……<従魔召喚>などでは無く、ガイの引き継ぎ中に【海洋生物支配】で眷属化したコイツをとっ捕まえて来て、【時空魔法】で隠しておいただけなのだが、色々明かす訳にもいかないので仕方ない。


「おぉ……コイツはシーホースか?それにしては妙な色をしているが……というか陸でシーホースなんか召喚してどうするつもりだ?」


「ミラージュ・シーホースだ。【海お……じゃなくて、【大海魔法】を使って空中に水を生成してコイツに乗っていく。」


そう、普通のシーホースであればわざわざ乗る必要もない。魔力の無駄だし俺がガイを背負って走った方が速いからな。重要なのはコイツのスキルだ。


_____________________

名前:ミラ 年齢:4

種族:ミラージュ・シーホース 状態:眷属化

Lv.21/35

生命力:322/322

魔力:386/386

攻撃力:134 (+50)

防御力:116 (+50)

魔法力:206 (+50)

精神力:201 (+50)

素早さ:186 (+50)


スキル:【隠密】【魔力隠蔽】【暗殺術】【霧隠】【蜃気楼】【水流操作】


魔法:【霧魔法】【光魔法】【幻影魔法】


パッシブスキル:【捕食】【霧中視界】【霧探知】【水上走法】【水中泳法】【二足尾走法】


耐性:【水属性耐性】【幻惑耐性】【疲労耐性】【睡眠耐性】【飢餓耐性】


恩恵:〘海王の庇護〙


称号:【幻影海馬】【希少種】

_____________________


ステータスは低いが、重要なのは【蜃気楼】と隠密系のスキルだ。

_____________________

【蜃気楼】

光を屈折させ幻を映し出す。現象としての蜃気楼と違い、無いはずの物を映し、あるはずの物を隠すことも可能。

_____________________


ミラージュ・シーホースは気配と魔力を消した上でこれを使うことで不意打ちを成功させ、時には格上を狩ることもある魔物だ。 近付きすぎれば【気流感知】持ちなんかにはバレるが……今回は見える範囲まで近づけばいいから問題ない。


「ミラージュ・シーホース……海霧の死神か! よく従魔に出来たな、姿を見つける事さえ困難だって話だが……」


「海霧の死神? そんな呼ばれ方をしているのか。 俺は高精度の【気流感知】を持ってるからな。幻による誤魔化しは効かないんだよ」


実際には支配領域に住み着いてるのを知ってたから【空間魔法】で海まで跳んで【思念伝達】で呼び出しただけだが……。


「そんなことより、早く出発するぞ。襲撃するのは三日後の深夜の予定だが、のんびりしてたら着く頃には夜が明けちまう」


「それもそうだな。……俺が前に乗るのか? ……あぁ、尻尾か……なんか馬にしてはいやにツルッとした肌触りだな……」


コイツの体高は3m以上あるが、大男二人が乗ると流石に狭い……。


「半分は魚だからな。……ミラ、出発しろ。

(<クリエイトウォーター>【水支配】)」


「ブルルルッ、ヒヒーン! 」


シーホース(ミラ)が返事の代わりに鳴き声をあげると辺りに霧が立ち込め、真下にあるはずの魔力と気配が消えた後、水のレールの上を進みはじめた。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


あれから二日後。過激派の本拠地、セキ村付近の山にて。


「……男6:女4 くらいか?子供は……居るには居るが、この世……この地域では成人済みか。 やはり戦力になる奴以外は別の村に残ってるんだな、雑用係なんかは除いてだが」


「〖竜殺し〗や〖疾風〗が率いる連中は融和派との戦に出ているようだが……数が多いな。本当に大丈夫なのか?」


〖竜殺し〗……属性竜を一人で屠ったっていう要注意人物の一人だったか。 異世界テンプレ称号だ! って喜ぶとこの筈なんだが、逆に嫌悪感が沸いてくるのは[トゥナ・ロア]が亜竜種に分類されてるからなんだろうな。一部のキラー系称号にはそういう効果があるらしいし。


「問題ない。どうやら向こうも魔法による奇襲は警戒しているようで、結界が貼ってあるがあの程度なら障害にはならないしな」


「魔力の感知が苦手な俺にも視えるアレをあの程度で済ませるあんたが異常なだけだと思うんだがな……本当に俺は眺めているだけでいいんだな?」


「何回目だよそれ……殲滅するだけなら俺一人で十分なんだが、それじゃ感情的には納得出来てなさそうだな。……分かった、奇襲の一撃を撃ち込んだ後に生き残った者が居ればお前に任せようか」


「我儘を言って悪いな。実際に目にするとこう、黒い感情が湧き上がってくるんだよ……まさか俺にこんな一面があったなんてな」


まぁ、最愛の妻を殺されたんだ、無理もないだろう。むしろ今まで特攻しなかった事を褒めたいくらいだ。



そして、翌日……過激派の命運を分ける運命の日がやってきた。







一言:書き溜め中です。

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