トゥナ・ロア
前回のあらすじ：適当に雑念だらけで祈ったら神様に届いた。
すまん！ホンっトーに申し訳ない！まさか本当に繋がるとは思わなかったんだよ！
『全く……はぁ、もういいよ。で、わざわざ掛けて来たって事は何か用事があったんだろう？』
お、おう……まぁ、そのつもりだったんだが……何か神様、神々しさ増してないか？つい反射的に謝り倒しちまった。あの白い空間では全然そんな事無かったのに……。
『全然そんな事無かったって失礼だね君！ これは【神託】だからね。神からのありがた〜いお言葉であってこんな事に使う物じゃないんだよ？』
こんな事って、提案したの神様じゃなかったか……？ まぁいいや、それより祈った理由なんだがな、【地球進化】についてなんか知ってるか？【鑑定】してもバグるだけで全く情報寄越さねぇんだよな。
『【地球進化】？うーん、ちょっと待ってて…………うわプロテクト固すぎでしょ、僕結構強いはずなんだけど……なんも情報無いじゃないか！！ 苦労して損した……』
お、おい、大丈夫か？愚痴漏れてるが……
『別に君しか聞いてないんだから問題無いでしょ、それで調べた結果だけどね、君……というより、僕の加護がこの世界に入ったのが原因っぽいかな』
まぁ、それでいいなら構わないが……加護？どういう事なんだ？
『この世界のシステムの事は正直ブラックボックスでよく分からないんだけどね、一応僕の加護を受けた使徒という扱いである君がこの世界に足を踏み入れた事で、僕を【テラ】の神の一柱と認識したみたい。該当者がまだ居ないから一切情報が無いんだけど、扱い的には僕の眷属って事になるのかな』
眷属か……という事は増えればなんか神様に得があんのか？
『眷属や信者が増えれば神としての力は増すけど、僕の場合地球に干渉出来ないから、特に意味は無いかな…………でも、君が進化する分には特に害は無いはずだよ。むしろ新種だから全く新しいスキルとか手に入るかも！』
なるほどな、分かった。助かったよ、次は[シルバーイール]にするか。銀ウナギってまんまだよな……後は……あー、なんだ、……これからはもうちょいこまめに連絡するとするよ。
『本当かい？それは嬉……じゃなくて！ 分かった、楽しみにしているよ。……あぁ、そうだ、次はもうちょっとまともに祈ってくれよ！』
それは本当に悪かったって！次からはちゃんと祈るから……ってもう切れてるのかよ！
……この日から日中の暇つぶしに神様との会話が加わった。
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…………神様との初の神託会話からおそらく数十年が経った。あの後[シルバーイール]に進化した俺は、レベルを上げ[マリンブルーテイル]に進化し、その後[ディスチャージイール]→[リバーブルーサーペント]→[ナル・イール]まで進化した後、餌が足り無くなって海に移動し、[ラジ・イール]から[シーサーペント]まで進化した。
…………今日も【海之王】により全然抵抗しない魚共を喰らい、明日も、明後日も、来年も、10年後も……
「ギシャァァァァァ！『刺激が足りないっ！！』」
ついに我慢出来ずに〚シーサーペント〛になってから使えるようになった【思念伝達】を無駄に利用して俺は叫ぶ。辺りにいた魚達が気絶して浮かんでいった……。
『そうは言ってもどうするんだい？ 君のせいでこの近辺の強力な魔物は絶滅してるだろう？』
暇すぎて最近ではほぼ常に繋ぐようになった【神託】から神様が話しかけてくる。
クックック、聞いて驚くなよ？ 数年ぶりにLv.がMAXになったんだよ！ シーサーペントの最大Lv.が無駄に90もあるせいで、全然あの快感が味わえずに禁断症状が出掛けてたんだよな……
『相変わらず重症だね君は……【系統樹無視】を使いこなせてない以上また上位種に進化して数年お預けになるんじゃないかい？』
まぁまぁ、とりあえずこれを見てくれよ。
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[カイザー・シーサーペント](新種)(正統進化)
[レヴィアタン](神話進化)
[トゥナ・ロア](神話進化)
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『[レヴィアタン]は前にもあったから……見て欲しいのは[トゥナ・ロア]か』
そうだ。【大鑑定】、[トゥナ・ロア]を詳しく表示してくれ。
【了承。】
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〚トゥナ・ロア〛
鰻の神、あるいは化身。人に化け、大津波を起こし、雷を落とす。
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【神格を持たない為、進化しても亜神に至ることは出来ません。】
わーってるよ、[レヴィアタン]見た時にも言われたわそれ。問題は人に化けってとこだよ。
『……！！ あれかい？あれなんだね！ 異世界もののテンプレの……』
そうだ、例のアレだ同志よ。これに進化すればアレが取れるはずだ！ 種族が人じゃなくても人型なら【職業システム】の対象になるんだろ？
【人型種の場合、種族Lv.と職業Lv.が競合し、職業Lv.が優先される為、職業Lv.がMAXの状態でないと種族Lv.に経験値が入りません。よろしいですか？】
進化の快感を定期的に感じられるなら些細な事だ！よっしゃ行くぞォ！[トゥナ・ロア]に進化！
俺の姿が変わっていく……蛇っぽかった顔が鰻顔になり、体長が18m程から多分25mくらいになる。…………なんでだよ！
スキルだな？スキルで取得したんだな？
【エクストラスキル：トゥナ・ロアを獲得しました。】
【スキル：領域結界を獲得しました。】
【称号：大災害鰻を獲得しました。】
お？名前を冠したエクストラスキル？初のパターンだな。エクストラスキルならワンチャン内包されてる可能性あるよな……。
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名前：無し 年齢：26
種族：トゥナ・ロア
Lv.1/120
生命力：2462/2462
魔力：2045/2045
攻撃力：946
防御力：1012
魔法力：1457
精神力：903
素早さ：472
スキル：【大鑑定】【思念伝達】【泥支配】【濁流】【瞬動】【身体強化(鋭-硬-軟)】【放電】【天の裁き】【領域結界】
魔法：【海王魔法】【雷鳴魔法】【時空魔法】
パッシブスキル：【捕食】【言語翻訳】【五感強化】【胃袋強化】【魔力感知】【悪食】【瞬間再生】【水属性障壁】【流体感知】【殺気察知】
エクストラスキル：【原初の系譜】〚取得経験値三倍〛〚取得熟練度三倍〛〚ステータス上昇三倍〛〚進化条件緩和〛】 【トゥナ・ロア】〚天候支配〛〚大時化〛〚大津波〛〚人化〛〚亜神領域(偽)〛】
ユニークスキル：【系統樹無視】【海之王】〚水支配〛〚海洋生物支配〛〚眷属強化〛〚魔力水属性化〛】
耐性：【水属性吸収】【雷属性吸収】【火属性脆弱】【神眼遮断】【頑健】【豪毒無効】【睡眠耐性】【汚染耐性】【飢餓耐性】【過食耐性】
加護：〘地球神の加護〙
称号：【異界渡り】【大海の覇者】【海大蛇】【大災害鰻】
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っしゃ！勝った(？)！にしても相変わらず素早さ伸びてねぇな……他のスキルは後でいいや、まずは【人化】だ。
これもいつも通り念じれば…………ガッ！なん……だこれ！無理やり圧縮されてるみてぇな……
『ちょっと！ 大丈夫かい！？ ねぇ！ 聴こえて＿＿』
あ、ダメなやつだこれ、数十年ぶりに意識落ちるわ………………。
数十年掛けるので強化シーンは全部カットしましたが、重要なスキル獲得の話とかは章の合間に閑話として挟む予定です。
主人公のステータスは素早さ以外は今の時代では十段階で上から二段目くらいですが、ずっと成長系チートと体格ゴリ押しだったのでスキルが少なく熟練度も実戦経験も足りないので強さは上から三、四段目くらいです。
