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逃亡代行  作者: 横瀬 旭
第一章
4/43

4

https://note.com/yokoze_asahi/n/n50df14add245

 列車に乗って一時間半、ロングシートに座って痛めた腰をさすりながら、駅のホームを歩いている。ここで乗り換え、北へ百キロ進む。


 列車が遅延している。「近隣の学校には連絡してありますのでそのまま学校へ向かってください」というアナウンスが流れていて、私はこれに驚いた。


地元でこんな放送を聞くことは絶対にないだろう。この地の鉄道が学生しか運んでいないことを露呈している気もするが、それ以上に地域に寄り添っていることが目に見えて、とても感銘を受けた。


 列車に乗ってさらに一時間半、クロスシートに座って痛めた腰をさすりながら、駅の改札を出た。先ほど乗り換えで降りた駅より少し小さい駅だが、都心から来る特急列車の終着駅になっている。真冬でもあまり雪は降らないような場所だが、しっかり寒い。


ここで明日から使えるフリーパスを買い、今日はここに留まることになった。


 駅から少し離れた場所にあるファミリーレストランで食事をとり、連日利用しているネットカフェのチェーン店へ向かった。


いつも通りのフラットシートを選び、部屋に入って荷物を置いてから横になり、考え事を始める。


 こんな事をしていて良いのだろうか。会社の人間は絶対に私を探しているはずだ。今からでも戻って謝ろうか。もう遅いだろうか。考えれば考えるほど、不安が募るだけだった。


周りの個室からの雑誌をめくる音、キーボードを叩く音、うどんをすする音。


色々な環境音に囲まれて、浅い眠りについた。

水戸駅からいわき駅

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