第9話 ハーレムなのに
「わわわ!」
「太守殿、大変ですレッドドラゴンが近づいてきます!」
「あれはメラミンダルだ、何と言えばいいか・・・」
オレたちは中庭に降り立ち、降りてタモ太守を待つ。
「そなた達は?」
「太守殿、迷惑をおかけしたが、すべてここにおられますオーマ殿のおかげで解決、討伐隊の招集はお取り下げくだされ」
「できれば・・・今、何と?」
「卵から孵った子を盗賊団から救い我らの元に届けてくださったのじゃ」
「オーマと申します。詳しくは話せませんが、盗賊のアジトの地下牢に捕まっていた仲間を助けたとき、レッドドラゴンの子がその牢におりました。不憫に思い救い出したのです」
「まことですか・・・ふう、よかった・・・」
「迷惑をおかけした。被害者救済には、コレを・・・」
メラミンダルはダイヤモンド鉱石を床に置いた。ドラゴンにとっては石ころ、人間にとってはとてつもない価値がある。
「これは・・・すばらしい、あり余るでしょう」
「残るならオーマ殿に」
「いや、盗賊団の暗躍をみのがした火の国の落ち度もあるのでは?今後とも良い関係を築くために、盗賊団に対する警戒網の整備に使ったらいかがですか」
「それは卓見、すばらしいお考えです。オーマ殿」
「すべて勇者オーマ殿のおかげ、お会いでき光栄じゃ、太守殿そうしてくだされ」
「あいわかった」
メラミンダルは名残惜しそうに挨拶し飛び去った。
「太守殿、盗賊団のアジトは、ミャミが詳しく地図に書き入れました」
「ミュンヒ城の支配地域ですな。戦士長を呼べ」
「は!」
討伐隊の矛先は盗賊団に向けられたのだった。
「めっちゃ、豪華~」
「すごいね、温泉って温かい湯がこんなに・・・贅沢だわ~」
「エロアニメでありそうなシチュエーションだな・・・うひうひ」
「オーマ様、さあご一緒に」
「う!ゴク!」
嫁達がさっさと布をほどく。
「え!マジ!?」
「どうなさったのですか?」
「早く脱ぎましょニャン」
「オーマ様」
「さ、先に入ってて・・・なんで・・・」
目を擦っても見たいところがモザイクでよく見えない。
「な、な、なんだこりゃ!」
ムクムクも萎み、裸になってタオルで股間を隠し、露天温泉風呂に入る。
「あ~ミリア、ミャミ、温泉で泳ぐのは規則違反だぞ」
「貸し切りなら何してもいいニャ」
「そうよ~」
「オーマ様?」
「あ~ルキル、そこは触らないように」
居城でもてなされ太守の別邸でお泊まりになった。
「ハーレム用の別邸ですからお楽しみください」
と太守が耳打ち、大人が破廉恥なことをしているらしいのは想像がつく。
ルキルもまだ未成年らしい、酒はいいのか?
「キャッキャ」
嫁達は身体を洗いあって満足、寝間着で部屋に戻った。
太守に聞いたらオーマ殿は『エイリーンの呪い』をかけられてると慰められた。
「いいのか、これ・・・生殺しじゃないのか?・・・ううう」
大きなベッドで一緒に横になる。
まあ、ピピをお母さんに返せて良かった。
母と子の強い繫がりを思って眠った。