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ライアース  作者: 日川文月
7/36

第7話 嫁が増えた

「おい!」

「あ、なんですか」

「昨夜は迷惑を掛けたのじゃないか?」

「いえ、だいぶお酒を召されていたようですが」

「ふん、酔わなきゃ寝ていられるもんじゃない。まったく煩い」

「そうか、なるほど」

「あなたも火の国に?」

「うん、仕事があるって聞いてな」

「ええと、オレはオーマ、それとミリアにミャミです」

「オレはルキル、トルキアの戦士だ。ガハハハ・・・知らない?」

「すみません」

「ち!」


 追いつかれ何となく一緒に歩いた。

「お昼時だよね、休憩所があるわ」

「どうです、ご一緒に」

「ああ、ま、いいか」

 魚のフライと野菜を挟んだパンに、煮込みシチュー、セットで十ピルと安い、ルキルの分も支払った。

「悪いな、実は昨日飲みすぎで銀貨とられたんだ」

「20杯も!すご~い」

「ねえねえ、なんで酔っぱらわないと寝られないニョ?」

「し~」


 ミャミはミリアに耳打ちされ納得?

 大人が何やってるか知らないって言ってたくせに。

「それじゃあオーマ様のお嫁さんになればぐっすり寝られるニャン」

「あのさ~オレは誘われたこともない」

「オーマ様ならメチャ優しいから、きっとお嫁さんにしてくれるニャン」

「お、い!」

 ルキルが赤くなったのでバツが悪い。爆乳に良からぬ事を考えて股間が・・・。


 ーーーーーーーーーー

「はい、いらっしゃい」

「夕食朝食付き一泊で一部屋」

「広いベッドの部屋もありますぜ、銀貨9枚前払いね」

 金を払う。

「一番奥の左、夕食はすぐに食べるかい」

「ええ、お願いします、荷物を置いてきます」

「旦那、嫁が三人なんてさ、うらやましいぜ」

「うう」


 夕食は不味くはなかった。

 ルキルがめちゃ赤くなって、部屋に戻ってもなんか変だ。

「レッドドラゴンの件は内緒だよ」

「ビックリした、あの噂は本当かも」

「え?」

「卵を盗まれた母親が探し回ってて、あちこち被害が出てる。退治ってことなら戦士は必要じゃね?」

「そうか~ピピのママかも知れないね」

「急がなきゃいけないな、なんか手はないかな」

「それより、ルキル、防具は外して」

「あ、う」


「ヌギヌギ、オーマ様が巨乳をチラチラ見て気に入ってるってわかったの」

「あたしも気がついたニャン、ニャン」

「ううう、ま、こうなったのも縁だ?」

 ルキルは真っ赤、くたくたになって目を閉じてスヤスヤ寝てしまった。

「マジか!」

「オーマ様の嫁が増えるのは素敵なことニャン」

「素敵なオーマ様だから、たくさん嫁がいなくちゃね、うふん、おやすみなさい」

「お休みニャン」

「え、え、え~~~」


「あん・・・お早うございます」

「あ、やあ、ルキア、ぐっすり寝られたみたいだね」

「えへ、オーマ様ったら、エッチ」

「エッチ?おう?え?」

「オーマ様にお仕えさせてください、毎日一緒に寝ないと死んでしまいます」

「わ、わかった、嫁になったんだから」

「ああ、ああ、嬉しい」

 確認するとHPが3UP、超爽快な目覚めだった。

 宿の食堂で隣の旅人がヒソヒソ話、なんか急いで朝食を食べ出発した。

「ルキル、オーマ様のお嫁になってよかったでしょ」

「うん、ありがと」

「ニャンニャン」


 ーーーーーーーーーー

「ピピピ~~」

「あ!ピピのご飯を忘れてた」

「そうですよ、オーマ様、お急ぎになるから」

 街道をそれて人目につかない林の中に入った。

「ピピ~ピ!」

「そう怒るな、もっと大きいのを食べるか?よし」


『キロファイ』

「ピ?ピピピー、ピッピ~」

「わあ、凄い、美味しそうに食べてる~」

「口が大きく開くようになったな、よしよし」

「ピピ、ゲップ」

「キャハハハ、お腹が膨れてる~」

「ゲップ」

「わ、アチチ」

「食べ過ぎかな、ちょっと火を戻しちゃったね」

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