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ライアース  作者: 日川文月
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第1話 現実世界1

かなり前に書いた作品、わりとエロい。

「あいつはボスキャラだしHPもMPも高すぎるよ」

「やり過ごす?」

「こっちに向かってきてる、もう遅い」

「オーマ、メガステルスかけて」

「MP足りないよ」

「もったいないけどポーションやるから」

「ちぇ、出し惜しみするなよ、プルマ」


 プルマがオーマにポーションを与えMPが100回復した。


『メガステルス・ゼンイン』オーマが呪文を唱えた。

 攻撃ターンの妖獣王ガルフは敵を見失った。


『キロサーチ』ピコが呪文を唱えた。

 火防御が弱点だとわかった。


ジュオウがメガ炎の剣で攻撃。

プルマが炎樹の種を投げつけた。

オーマがキロファイで攻撃。

ピコが炎樹の種を投げつけた。

ジュオウがメガ炎の剣で攻撃。


『パパパパッパッパー』

妖獣王ガルフが消え、全員の最大HPが50ずつ上昇した。


「たった50?」

「パルマ、キロサーチ先に使ったほうが良くない」

「バッカジャナイ、ターンでだれかやられるじゃん」

「ピコに賛成」

「マークが寝落ちしてる。HPも少なくなったから、ここまでだ」

「まったく~役立たずめ」

「もう2時か・・・ピコ、マップルキして」

「うん、未開地の地図は高く売れるしね」


『マップルキ』ピコが呪文を唱えた。

 現在地の地図を手に入れた。


『セーブポイント』ジュオウが呪文を唱えた。

 パーティ参加者は現在地をセーブした。


『ワープ・ベルン・シュラ亭』プルマが呪文を唱えた。

 パーティはベルンのシュラ亭へ戻った。


 ーーーーーーーーーー

「須藤、今月遅刻は何回目だよ、またゲーム?」

「う、うん」

「大学どうするんだ?」

「てか、お前の成績じゃあな」

「余計なお世話だよ」

「ハハハ」


 クラスの男どもに声をかけられるだけまだましかもしれない。

 年頃のJKにキモオタがモテるはずもなく無視されている。

 元々が虚弱体質で運動音痴。中学時代はガリ勉で私学進学校受験を薦められたほどだが、家庭の事情(父の浮気が発端で離婚)で近所の都立高校。入学時は学年トップだったのに落ちこぼれ街道まっしぐら、先生もあれこれ心配してくれたが1年で匙を投げられた。

 授業中は居眠り、先生に相手にされていないので気は楽だ。だらだらと学校で過ごして帰宅する毎日で背丈も160センチそこそこ、ちびの方だった。


 母は再婚にむけた準備中、オレの生活態度にやきもきしていた。


「正夫、せっかく誘っていただいたのに」

「いいよ、じゃまだろ?」

「もう!あんたは頑張ればできる子なんだから、シャキッとしなさい」

「はいはい、いってらっしゃい」

「コンビニでしょ、千円テーブルの上にあるから」

「二千円」

「・・・わかったわよ、じゃあ行ってくるわ」

「はいはい」


 心労で痩せたのが功を奏し若返って見える。オレの目から見ても美人だ。

 スーパーのお酒売り場のパート社員で働いている。

 お相手は妻を病気で亡くし11歳の一人娘を育てている男、何度か会っているが誠実そうで親から引き継いだ酒屋を大きくした金持ちだ。


「やれやれ」

 通信対話型RPG『ライアース』は古いゲームだけどパーティを組むのが面白くて続いている。ハンドルネームはオーマ、魔導戦士としてステータスは五本の指に入る。

 最終目的地の手前まで来ていた。

 パーティルームに魔導師プルマ、戦士ジュオウ、賢者ピコの三人がいた。

 現実世界の素性はわからないがチャットするだけでも楽しい。


「ハーイ、オーマ」

「マッテタヨ」

「マークハ?」

「シラン」

「メッセージ、ノコセバイイ、マズハ、ベルンノサカバ」

「オ~~」


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