~みかんは美味いよ~
「なんで、みかん焼いて食べないの?好きでしょ?」
「え、食っていいんすか?」
「もち」
じゃあお言葉に甘えて…
石油ストーブなんて近頃見かけないよなー
「…てかなんで石油ストーブ?」
「まぁ、あれだよ…あれ」
どれだよ…
石油ストーブと言えば、ばあちゃんちでみかんを焼いて破裂させたのを今でも思い出すなぁ
川で遊んだり、山でカブトムシ捕まえたり、
それで遭難とかしたや
なんて回想にふけっていたとき、ふと思った
「ここって完璧にゲームの世界だけど、アニメとかフィギュアとか石油ストーブとかあるんすね」
「私が欲しーって思ったものは出てくるから」
なんだそれ
どこかの青いたぬきの所有物であるポケットよりすげぇな
「あ……そろそろくる…」
少女の耳が野生の鹿が葉音に反応したのようにひくっと動いた
その時、パチンと指をならした
するとみるみる少女が魔女になっていく
髪が身長位まで伸び、毛先が青くなり、盛られる
今のドレスよりも一層装飾の主張が激しくなり
モコモコの靴下が10cmはありそうなハイヒールへと変わる
顔もプリクラで加工された並に凄いことになっている
瞼、くっっっろいな……
俺の知識ではこれしか言えない…
これがゲームで見る最強の魔女……トンスパート
間近で見ると迫力すげぇな…
そして最後に氷の杖を握りしめた、すると魔女の体がふんわり浮く
おぉ…すげえ……←これしか出てこない語彙力の無さ
「んじゃちょっくら、やってくるー。君もおいでよ、影で見てな」
「お、おう…」
まさか見せてくれるとは
魔女は玉座につながっている扉を開け
スーっと滑るように向かった…
俺は氷の柱の影に隠れた、
これ…なんかやばい現場を覗いている気分だ
そしてトンスパートはゲームキャラの典型的な動き、待機中の上下運動を始めた
(ゲーマーでこれをわからない奴はいない)
冒険者たちが入ってきて、トンスパートに話しかける…
俺も現実であんなにすんなりと話しかけれればいいのに
そいえばあの少女にはめっちゃ話せるな…何故だ
「ふふふっ♡この虫けら共が……私の愛を受けに来たのかしら…?もしかして…あんた達
全員、童〇か処〇なの?」
俺「( 'ω')ふぁっ!?」
え、待ってください。
言ってることが……あの…
「私なんかもう何人ものおとk@/..?°〒*×<^☆$
e*yaってn◆◈❀%#=^=^&@'iet¥÷δωδمسالخ…」
モ、モザイクさん仕事仕事ぉぉぉ!!!
残業代払うんで、仕事してくださぁぁぁい!
焼きみかん美味しいので、あとであげますからァァァ!