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異世界でこの知識をどういかすか  作者: 麗良佳 新
王城拉致生活編
25/44

1 王城のメイド

お久しぶりです!更新が遅れたのは申し訳ない!


…仕切り直して 2章「貧乏宿革命編」スタート!

辺りを見渡せば沢山の宝石や金箔で飾られた

素人目でも分かる高級な家具や照明

綺麗にフローリングされた床や

分厚いカーテンなどがある。

ーーそんな煌びやかな客室に

厚い待遇という名ばかりの

監禁を受けている俺だが…

「ワプに何も言わずに来ちゃったけど

大丈夫かなぁ…」

良明は茶髪で碧眼 猫耳の愛おしい彼女を

思い浮かべながらため息をつく。

彼女は今頃なにをしているだろうか。

まだ壁でモンスターと対峙してるのか

それとも宿に戻り仕事をしているのだろうか。

…後者だった場合赤字が重なってそうだし

前者のほうが安心できるんだが…

「うぅん やっぱり勝手に心配しちゃう辺り

俺はワプが好きなんだなぁ…

あぁ早くワプに会いたい…」

「早く女性に会いたいとおっしゃるお客様。

残念ですが国王様はまだ仕事中でございます

早く女性に会いたいとは思いますがしばし

お待ちくださいませ。」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

突然 先程まで誰もいなかったはずの

自分の座っているソファの後ろから

声をかけられ思わず叫ぶ。

…これも2度目なんだが

「あのーそのね? メリアルさん

どうやったか知らないけど急に背後から

声かけんのマジで心臓発作になりそうなので

やめてもらえませんか?」

振り向いた先にいる深い紺色の髪を

ツインテールに結んだどこか清楚感のある

美しい女性ー現在は俺専属のメイド

であるメリアルに俺は忠告するが

「シンゾーホッサ?」

「ちきせう! 話進まねぇ」

メリアルは小首を傾げしきりに

シンゾーホッサシンゾーホッサと

呪術を唱えるように呟いている。

その呟きもしばらくして止み…

「シンゾーホッサとは…食べ物ですね」

「考えてその結論ですか!?」

ドヤ顔のメリアルは再び俯いて再び

シンゾーホッサシンゾーホッ…

「もう大丈夫だからね!?」

そんな会話が何回か続いた後

まだまだフリードの仕事が続くと

伝えられたので とりあえずワプに手紙を

書くことにした。

紙がなかったからメリアルから

不要な布を貰い書くものがなかったので

取り敢えず羽根ペンを作った。

絵画用のインクを羽根ペンにつけ

ワプへの手紙を鼻歌を歌いながら

気分アゲアゲで書き始めたが…

「早く女性に会いたいお客様

一体全体それはなんですか?」

はいきたー。来ると思ったァ。

「ちょっと黙っててくれない」

「早く女性に会いたいお客様

一体ーー。

「ああああ わかったわかったよもう

黙ってて後で教えるから黙っててぇ」

「約束ですよお客様。」

そう言うとさっきとは打って変わって

黙り込むメリアル。

俺は黙々と手紙を書くことに集中する。

……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………いや集中できねぇわ。

メリアルが手紙を自分の背後から

遠目で凝視しているのが分かる。

「メリアルさん。帰ってくれませんか?」

………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

「そこは黙るんだ!?」

一人芸みたいになり恥ずかしいんだが…

俺は視線を気にしつつも手紙を書き上げ

紙飛行機型にしてメリアルの風魔法で

飛ばしてもらった。

「それにしても風魔法って便利だな」

こう思うのは 風魔法は魔法を唱えた本人が

知らない場所であってもその場所について

知っている人が近くにいた場合 故意で

その場所まで届けられるからだ。

ワプの宿まで最短経路で飛行機を飛ばして

くれるらしい。

「女性に会いたいお客様 そのテガミは

一体どちらに?」

「俺と宿を経営するきゃわいい女の子のとこ」

「女性に会いたいお客様は宿で共働きの

女性にテガミを送ったのですね。」

「その言い方だと不倫してるように

思えるの俺だけ!?」

「フリン?」

「めんどくせぇ!」

「…ところで女性に会いたいお客ー」

「女性に会いたいはもういいよ!」

「お客様 先程の奇妙な絵についての

説明を…約束ですから。」

そう言ってこちらの目を見つめるメリアル。

なんだろう。ツインテールなのに可愛い感じ

じゃなくて美しいと思ってしまう。

「マジマジと見ないでくださいお客様」

「メリアルさんって本当にメイド!?」

「で 絵について」

「無視かよ!?」

文字にしか興味がないらしいので

俺は文字ーひらがなを少しだけ

メリアルに教えることにした。



1時間後…


いやおかしいだろ異世界のメイド。

いくら優秀な王城のメイドとはいえ

ひらがなを1時間で習得しやがった…

恐るべし。

「なるほど 面白いことを考えましたねお客様」

「上からだよね色々」

「それにしても先程のテガミは

なかなか恥ずかしいことを綴りましたね。」

「は?」

「背景 愛しのワプ様へ

お元気ですか?僕は元気です。

僕についてはラチられましたが

流石 王城。不便はありません。

そちらは僕がいず大変不安な毎日を

すごしていると思いますが

大丈夫すぐ戻ります。

それまでは側に僕がいると思って

仕事がんばってください。

例えその場にいなくても常に

ワプとはイッシンドウーー

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ ヤメロォォォ」


このメイド凝視してると思ってたら

暗記してやがったちきしょう。

この世界の記憶力は本当に恐ろしい。

「イッシンドウー」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

恍惚とした笑みを浮かべ

俺をからかうメリアル。

もう立場が逆だ。


メリアルの俺へのいじりは

紫髪の美青年がフリードの仕事の終了を伝えるために俺の部屋に入ってくるまでずっと続いた。

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