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異世界でこの知識をどういかすか  作者: 麗良佳 新
長すぎる平穏の日々までの道編
22/44

20 謎を呼ぶ決着

「作戦は大きく四段階ですわ。

まず第1段階はソルドー様だけで行いますの。

内容としては現在 モンスターを捕えられている

蔦の土に一番近い部分を切る…ですわ。」



「おいおいすげぇな…」

良明は目の前の光景をただ見つめていた。

「いいね いいね! こんな動けんの久々だァ!」

笑いながらマイルの作戦通りに行動する

ソルドーが喜色を見せながら剣を振るう。

その剣によって次々と切り捨てられるのは

異常な硬さのある蔦…のはずなのだが

ソルドーを見ていると

ただの蔦のようにしか見えない。

また、そのスピードはとてつもなく速く

良明にはその姿がぶれて見える程だった。

この光景を見ているのは良明だけではない。

ワプやマイル 国王はもちろん

ーもう一匹用心深そうに見ている者がいた。

紛れもない森龍自身である。

アイツハオレノエサニナニヲシテイル?

ネモトヲキレバエサヲニガセルトデモ?

バカナヤツメ。タダアイツノツヨサハキケンダ

アトニンゲンガスウニンイルガ

…モウヒトリツヨイノガイルナ

ソイツラノモクテキガワカラナイイマ

スコシヨウスヲミタホウガイイカモシレナイ。

龍は慎重に考える生物だ。

無理に危険な状態には首を突っ込まない。

そのためソルドーが剣を振るう今

前進を止め注意深く観察する。

「作戦通りですわ…!」

マイルが呟くと同時にソルドーが 作戦の

第一段階が終了したことを剣を鳴らして合図する

それを見て事前に到着した場所の

ワプとフリードが魔方陣を展開する。

二人はちょうど蔦に絡まれているモンスター達を

遠巻きにで挟む位置にそれぞれいる形だら、

二人の魔力は完璧に一致している。

なぜなら フリードがエコーを使うことで

ワプの心音 筋肉の収縮する音 呼吸音 を把握し

自分も同じ状態を作る「協奏」を行い

ワプと同じ体調にしたからだ。

魔法は体調により威力が代わる。

この作戦において魔力の不一致は致命傷となる。

「国王様行きますよ!」

「あぁ!」

「「トルネア」」

直後 モンスター達の転がっている

両サイドから同じタイミングで突風が吹き付け

モンスター達はなす術なくひとかたまりに

まとめられる。

そのかたまりに走り出すのは良明だ。

「ちくしょう…今から

死にに行くようなもんじゃねぇか」

彼が涙目で走るのも無理はない。

なぜなら彼は今から自ら食われに行くから。

蔦にくるまれただ呻くことしか許されていない

モンスターらで形成されたかたまりは

ちょっとした小山のようだ。

目指すはそのてっぺんである。

「うぉ!?」

その行く手を阻むのは今 森から来たとされる

蔦に絡まれていないモンスター達。

本来はなす術なく襲われてしまうが

「全く いちいちビビらず走らないでよ

兄ちゃんさぁ 」

苦笑しながらもモンスターを切り捨てる

ソルドーが迎撃する。

「おまえ 本当に信じていいんだよな?」

「疑い深くなりすぎだって兄ちゃんさー

安心していいよ? 君は食べられるだけでいい。」

「それが不安なんだよぉぉ」

第三段階が良明が食われる。

というものだが食われた後 死にはしないと

マイルに言われただけで詳しい内容は

良明は知らない。

このほぼほぼの死亡宣告を最初は拒否し

マイルに頼んだ良明だがマイルの重装備だと

小山にたどり着くまで時間を食うという

理由で却下されている。

「兄ちゃん もうすぐだ後は頼んだ!」

そう言って目配せをしたソルドーは

チラリと森龍を見る。

警戒しているのか未だに動こうとしていない。

「その頭の良さが身を滅ぼすとはね…」

そう呟き小山を挟んで森龍と対峙するところへ

移動したワプとフリード

そして待機していたマイルに

剣を鳴らして合図を送る。

再びワプ フリードは魔方陣を展開し

それを理不尽に阻もうとする 新たに来た

モンスターを切り捨てるマイル。

今回は協奏する必要がないため

早々と魔方陣が完成する。

場所は小山の真下だ。

「もう着いたぞちきしょう!!」

良明の涙目の合図を確認した二人は

「「アプド・リフト」」

魔法を唱え 良明を小山ごと

上空に吹き飛ばす。

「う

「アキさん気を確かにぃ」

ワプの声を自分の声で塗りつぶす良明が

正気を取り戻したのは 目の前に

森龍が現れてからだった。

餌を遠くに飛ばされると思った森龍は

うつ伏せの状態をやめ 立ち上がり首を

伸ばしていた。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁデカっ!?」

森龍の顔がすぐ目の前に現れて

デカデカと口を開く。

「今から 俺食われるのか…くそぉぉ」

良明は森龍の歯に身体が潰されないよう

タイミングをはかって

目をぎゅっとつぶり口へと飛び込む。

成功したのか? 失敗したのか?

良明が目を再び見開いた時

目の前には


「え?」


腹から大量の血を吹き出す森龍がいた。

良明が驚いたのは森龍が

血を出していることではない。

自分が 森龍の口の中にいるはずの自分が

外側から森龍の腹を見ていたからだ。

「!?ガァァァァァ」

森龍の叫びとともに再び腹の傷から

大量の血が噴出する。

そしてその腹を内側から突き破って出てきたのは

紛れもない自分自身だった。

瞳を見開き続けていたことにきずき

本能的に瞬きをすると

急に体に嫌な感覚が走る。

再び目を見開くと血や肉片を浴びた

自分が先程とは打って変わって

森龍の内側から自分が

さっきいたはずのところにいる

ピースをしているソルドーを見ていた。


「はぁ?」

思わず疑問の声が出る。



森龍との決着は謎とともに集結した。






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