13 プリン
「いらっしゃいませ。お待ちしておりました。
フリーク国王様。」
ーまちにまったその時がやってきた。
「今日は本当にありがとう。
お気ずかいに感謝する。」
国王はそう暖かな口調で言った。
フリーク国王。ワプからはとても
人情味溢れる人だと聞いていたが
見た感じ全くその通りっぽい。
年はだいぶいっていて長い銀色の髭を
胸元まで垂らしている。
ワプは国王らを朝に二時間ほど磨いていた
テーブルへ案内する。
国王らと言うのはもう1人
キツネみたいな獣人の兵士だ。
護衛として付き添っているのだろう。
「では、早速だが
その…プリンとやらを注文していいだろうか?」
「かしこまりました。少々お待ちください。」
ワプは注文を聞き終えると俺に
こっそり手招きをして一緒に
キッチンに来るように促す。
俺は国王らに一度 礼をして
キッチンへと向かった。
キッチンにいくとワプが
顔を真っ赤にして俺に言った。
「アキさんアキさん!
あれ ストロンの兵の1人ですよ!!」
おっとワプ。興奮して
王国直属の最強兵の1人を
あれ扱いしてますよ…
「取り敢えずプリンを早く出そう。」
「そうですね。話はある程度
場が和んだらですね。」
俺らは再び国王らの元へ 注文品の
プリンとこの日のためにワプが
マガルトロ山から飛び降りる勢いで
買ってきた紅茶を運んだ。
ちなみにマガルトロ山とはこの地域で
一番高い山らしい。
「お待たせしました。プリンです。」
ワプはプリンを2人の前におく。
「ふむ。これがプリンか…
ではいただこうか。ソルドー。」
国王は狐の兵士ーソルドーに
そう呼びかける。
ソルドーはプリンを見つめながら返答。
「そっすね。」
…え。いまなんか場に合わない声が。
「いただきまーす! おっ!?
新感覚っ!美味ぁぁ」
聞き間違いではないらしい。
こういうキャラなのか…
「うむ!美味しい!
この口溶けのよさ!病みつきになる味!
初めての感覚だ!素晴らしい!」
国王もプリンをとても気に入ったらしい。
「もったいないお言葉
ありがとうございます!」
ワプも緊張が溶けたらしく
顔を綻ばせ頭を下げる。
「おかわりありますかっ?」
先に食べ終わったソルドーは
期待に満ちた目でワプを見つめる。
「はい。沢山あります。」
「やった! お姉さんありがとね!」
俺の先程までの警戒心はどこへやら
一見 チャラいチンピラにしか見えない
ソルドー。年は若そうだ
意外と同年代かもしれない。
「私もお代わりをいいだろうか?」
「あっはい。もちろんです!」
おっと油断してた。
「そうか。よかった。」
国王は素直に喜んでいる様子で
なんか嬉しい。
俺はプリンを取りに行くため
再び礼をしてキッチンへと戻る。
俺の後ろで2人は談笑をしていた。
どうやらプリンの材料が何か予想しているようだ
このままいけば すんなり話に入れて
ソルドーと仲良くなれて
護衛の件 OKしてもらえるんじゃないか?
国王もいい人そうだし。
そんなことをその時 俺は思っていた。
もちろん現実はあまくはなかったのだが。
今回は調整回ですね
(次回が長くなりそうなので)




