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おかんは虎視眈々。  作者: きよらんて
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いざ!山へ‼

一人でも生きていけるね!

前回と引き続き、今回も主人公はキャタピラー。


昨日、キャタピラーは宿泊学習のため外泊をなさった。


学生の頃はその良さが分からなかったが、この年になってその良さを知る。

当時は苦痛以外の何物でもなかったけど……。

沢山の他人と1日過ごすなんて‼

赤の他人と寝食を共にするなんて、ストレス‼


しかしキャタピラーは楽しく宿泊学習を終えることが出来て、おかんとして嬉しく思う。


おかん『宿泊学習どうやった?』

キャタピラー『ケツ痛かった。』


さすがキャタピラー、ケツの話題を外してこない。


お腹魔神『オカマ掘られたんか!』


斜め上の話題を外してこないお前もすごいヤツだな!


キャタピラー『オカマ掘るって何?』


聞かない方が身のためかもしれないと思いつつ、やり取りが気になるお年頃なのだ、私は。


お腹魔神『キャタピラーが襲われると言うことや。』

キャタピラー『なんでやねん!』


キャタピラーよ、ちゃんと意味を分かっているのか?


おかん『宿泊学習は楽しかった?』

キャタピラー『楽しかったよ。』

おかん『それは良かった。』


私はケータイで調べものをしていたので、キャタピラーはお腹魔神と火起こしの話をしている。


キャタピラー『火消えてんけどな炭が赤くなってて、先生に怒られてん。終わったのにいつまで火消さんと付けてんねん!って。』

おかん『キャタピラー、火起こせたん?』

キャタピラー『起こせたよ。』

おかん『こうやって?』

キャタピラー『マッチやし!!』


木の棒での原始的火起こしではなかったらしい。

ちぇ。


おかん『一人で?』

キャタピラー『◯◯とやった。ほとんど一人やったけど』


おう!中学生でも男だな!

どこで知識を得たんだろうか?2年前のキャンプか?


その時のキャンプでは主にお腹魔神が火の番をしていたが、そう言えば火起こしをキャタピラーに教えていたような、いなかったような……。

ぽっちゃりが火のそばに長時間いたから、私の目には自分で焼き豚を作っているブタようにしか見えなかった。

それとBBQの火がキャンプファイヤーにしか見えないほどに、火柱が豪快に立ち上がっていた記憶しかない。

強火でじっくり、自分の身で焼き豚を作るブタの姿である。


それはさておき、会話は続く。


おかん『おおお!もう一人で山に行っても大丈夫やな!なぁ、マッチさえあったら生きて行けるな!』⬅晩ごはんの用意をする焼き豚に話しかける。

お腹魔神『せやな、あとは猟ができたら完璧やな。』

おかん『猪とか捌けたら、山で生きていけるな!』

キャタピラー『確かに猟は興味ある。』

お腹魔神『山賊ダイアリー持っていったらいいな。』⬅山賊ダイアリー:マンガ

おかん『捌きかた、もっと詳しく描いてくれてたらええのにね。』


そんなことしたらグロテスクで読めたもんじゃないと思うけど、言ってみたりする。


我が家息子キャタピラーも男、サバイバルな物に興味があるようだ。

そして無駄に贅肉をこしらえたお腹魔神も然り。

しかしながらキャタピラーはそれで生活出来たとしても(ゲームと本さえ持参していたら)、現代社会の便利な便利な世の中で労力も使わず甘やかされてきたお腹魔神には、とてもじゃないが生活できないと思ってしまう。

夢は夢で、憧れは憧れのままで、『猟……やってみたいなぁ~、よし!ゲームで実現しよう‼』の方がピッタリだと思うのだった。





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