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今日も3人で学校に向かっていた。


「僕イケメン!」


するといきなり横から金髪の男が現れた。


圭「うわっ!」


圭の目の前に立つ男はいきなり変なことを言った。


(なんだこいつ…)


圭はただそう思う。


もも「…」


冷夏「…」


圭と同じこと考えている。

普通ならそう思うだろう


「ああ君!ラーメン、ツケメン…?」


圭「は?」


(え?何!?もしかして俺に言ってる!?)


そう思いながら圭は冷夏とももを見るが二人とも圭の視線をそらす。


(くっ…こいつら…)


圭「…」


一応、こういう人とあったときの対応は心得ている。

相手をしない。


触らぬ神に祟りなし


圭は変な男の隣を通り過ぎた。


「おい、ちょっと…」


圭「…」


もも「…」


冷夏「…」


男の呼びかけに三人は立ち止まる。


「はなしを聞いてくれんか?」


圭「…」


もも「…」


冷夏「…」


男は呼びかけるが三人は何も答えない。


「あの…」


圭「ったくよぉ!お前のせいで昨日は大変だったんだぞ!」


もも「で、でも喜んでたよね!」


冷夏「ねー!」


(え?シカト!?)


それどころか学校へと歩みを進める。


「ねぇえええええええ!聞いてやぁあああ!」


あまりの反応のなさにとうとうナルシストが地面にしがみついたまま泣き出す。


「ねぇ、あれ何?」


「いじめかしら?」


近隣のおば様方がそんな話をしだした。


圭「…」


圭は冷夏、ももをもう一度見る。

二人は目をそらす。


(まったく…。都合のいい奴らだ)


圭は男の泣き落としに負けて、男に話をかける。


圭「ええと…。何のご用でしょうか?」


「ならラーメン、ツケメン?」


圭「…は?」


「ラーメン、ツケメン?」


圭「………」


もも「…」


冷夏「…」


「ラーメン、ツケメン?」


ひたすら前にブレイクした一発屋芸人の真似をしながら男はひたすらに同じことを言う。


この男はよほどしつこい性格なのだろう。


(どうしてもかかわり合いたくないな…)


触らぬ神に祟りなし。


圭「今日は邪魔すんなよ!」


もも「だって~…」


冷夏「フフっ!」


だとすればやはり無視が一番である。


「ラーメン、ツケメン?」


この男、以上にしつこい。

歩いてはずっと後ろから付いてくる。


(しつこすぎる…。通りすがりの人もこっちみてるし…)

圭は男と絡む決心をする。


圭「ああ、もう!君イケメン!」


気をつかってみる。


統一「OK~!俺の名前は刃刺場統一(はしば とういち)や!」


男の名前は刃刺場統一。

かなり風変わりした名前だな、と圭は思う。


冷夏「あ、あなたは!」


いきなり口調を変えて話だすのは冷夏だった。


冷夏「かつて戦国時代に見事天下統一を果たし、安土桃山時代で栄華を極めた、豊臣秀吉のご子孫では?」


統一「いかにも!」


(なんだこれ…)


刃刺場、はしば、羽柴…

ああ、なるほど。と圭は少し納得する。


だからといってこの状況。

主人公はかなりおいてけぼりである。


冷夏「しかし何故そのお方がここに?」


統一「おまえに話があるんや」



といって統一は圭に向かって指をさした。


統一「かつて戦国時代で徳川家の守護神と呼ばれた本多忠勝の子孫…本田圭!お前さんにや」


(やばい、あっちの人だ…)


冷夏「…」


もも「…」


圭「えっ!何で二人とも真剣な顔なの!?それは引いてるんだよね!?この男があっちの人と思ってるんだよね!?」


あまりの真剣な顔つきをしている二人に頭で思っていたことを口にだしてしまった。


統一「あのな…俺は真面目に話しとるんや」


真剣な眼差しに、そんなことを言われても…と呟く圭。


圭「じゃあ俺がその末裔だったとして何かあるんですか…?」


統一「その末裔ってお前…。本多忠勝を知らないんか?」


圭「はい」


統一「!?」


統一は信じられないのか、身震いしだした。


統一「お、お前、親から何も聞いてないんか…?」


圭「お、親?」


そう。

圭は物心ついたときには愛犬と自分だけだった。両親と思われる写真はあった。

だが、それが両親かは分からないし、どうみても他人にしか見えない。


もも「ち、ちょっと事情があって圭は何も聞いてないよ!ね?」


ももは急いでフォローに入る。

ももの問い掛けに圭は適当に「ああ」と言う。

正直記憶がないと言えば、冷夏は気を使うようになるだろう。一緒に住んでいる以上、それだけは避けたい。

圭はももに感謝した。

だが、これで圭は一つ確信する。


ももは何か知っている。


統一「あ、ありえへん…嘘やろ?」


圭は頭を横に振った。


圭「俺は何もしらない」


統一「…」


統一は何も言わない。

何も言えない。



統一は無言で何かを取り出す。


統一「なら話は早いな…」


ブン!と統一はそれを縦に振り抜く。


圭「ヒッ!」


統一の取り出した何かが圭の頬すれすれを通る。


統一「おまえには死んでもらうで!」


冷夏「やめなさい!」


もも「えっ!!」


統一は周りの声を聞かずに構える。

そして、統一は圭に向かって勢いよく振り抜こうとする。


圭「うわっ!な、何だよ…!」


圭は逃げる。


統一「逃がしゃせん!」


統一はあっという間に圭に追いつく。


圭「ああああっ…!」


圭が背中を思いっきり突かれた。


冷夏「あっ!」


もも「圭!」


冷夏「今助けるわ!」


冷夏は統一へ思いきり走る。


統一「まてや!」


統一が口を開いた。


統一「わしならお前の組なんか簡単に潰せるんやで?」


冷夏「ぐっ…」


圭「何だよ組って…。いったいお前は何なんだよ…」


背中を擦りながら圭は言う。


冷夏「…」


冷夏は足を止めた。


もも「冷夏さんっ!」


つい、ももが叫んだ。


冷夏「…出来ないわ」


もも「なんで!?」


冷夏「それは言えない…」


もも「…」


ももは周りを見渡す。


もも「…!」


ももは何か見つけたように走りだす。


統一「何をしようとしてんねん。あの嬢ちゃんは」


統一は圭の方へ向かう。


統一「無駄や。何もできひん。何もしらんこいつにはな」


統一は圭に近づいていく。


圭は倒れこんだ体を何とか民家のブロック塀に寄っ掛かる態勢までは立て直した。


(くっ…このままじゃあももや冷夏さんも…)


何とかならないか。

何とかできないのか。


それこそ前不良を倒したような感覚、奇跡が起きないだろうか。


しかし、背中のツボを思いきり突かれてうまく息をすることすら苦戦する。


圭「はぁ…は…」


(クソっ…俺しっかりしろ!…くっ…)


統一「無駄やいうてんねん。お前さんにや何もできひん。死ね」


統一は棒を圭のお腹に突く態勢に構える。


(何か…前みたいに何か掴めるものがあれば…)


もも「圭!」


統一「!?」


冷夏「!?」


圭「…もも?」


ももは大きな声で圭に向かって何かを投げる。


もも「これを使って!」


統一「あれは…ほうき!?」


統一はターゲットを変える。


空中に浮いているほうきを振り落とそうとする。


冷夏「おっと、あぶなーい」


統一「…!」


しかし、突然きた冷夏の飛びげりに統一はとっさによけた。


統一「お前…」


冷夏「ごめんね。転んじゃったぁー」


圭の元にほうきが落ちる。


冷夏は叫ぶ。


冷夏「つかみなさい!ももと私を守るんでしょ!男なら立ちなさい!私たちを守ってみせなさい!」


圭「…くっ」


圭は手を伸ばす。

ほうきを掴んだ。


冷夏はまだ叫ぶ。


冷夏「そして掴むのよ!あなた自身の明日を!!」


圭「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおォォォォォ!!」


圭は立ち上がる。


痛みなんかどうでもいい、何よりも死より恐いものはない。


統一「なるほどな。構え、目つき、さっきとは大違いや。それが本性かいな」


統一は思わず武者震いする。


統一の使っているものは三節棍。

組み立て式の武器だ。

とりあえず刃物ではなかったことに感謝するしかない。


統一「やっと実力を見れそうやな。行くで本田圭!」

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