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特に何もなく学校が終わる。


圭「ただいま」


もも「おかえりー」


圭「お前俺と一緒に帰ってきただろ」


もも「え?ただいまって言ったらおかえりって言うんじゃないのー?」


ももは本気で呼んでいたようだ。


圭「あのな…、そんな訳…───────」


何かおかしい。

圭は体が動かなかった。

指も足も動かずに圭はフラッと揺れる。


もも「圭、どうしたの!?け───────────」


少年の意識はここまでだった。




圭「あれ?」


知っている天井。

圭は気づいたら自分の部屋のベッドに寝ていた。何ら夢を見ることなく覚めた。


圭「痛っ!」


なぜか背中が痛かった。


ガチャ!


と音がする。

圭がドアの方を向くと


もも「起きたの!?」


とももが早足に寄ってきた。


もも「よかったぁ…」


圭「おいおい」


圭はベッドの横に座り込んで泣き出すももの頭を撫でる。


冷夏「ああ。起きたのね」


ドアからもう1つの声がした。


圭「冷夏さん!」


冷夏はドアによりかかって言った。


冷夏「ここ二日、三日ろくに寝てないわね」


圭「え!?何で…」


冷夏「どうせ不良のことばっか考えてたんでしょ?熱も少しあるくらいだし、寝不足の過労って感じかしら?体あんだけ動かしておいて一睡もしないんじゃあ倒れてもおかしくないわ」


圭「すみません」


圭は寝ていなかった。

不良のことばかり考えていた。


冷夏「謝らなくていいわ。それは普通の男の子には当然のことよ。とりあえず今日はゆっくり寝ることね」


やはり冷夏は優しい。


圭は冷夏を住ませたことに後悔しなくなった。逆に申し訳ないという気持ちが強くなった。


圭「そういえばここまで運んできてくれたの冷夏さんですか?」


多分力のありそうな冷夏だと圭は予測する。

また謝ろうと思った。


冷夏「ええ。そう。蹴り飛ばしてね」


圭「ん?蹴り飛ばす…?」


圭は痛む背中をさすった。


冷夏「女の子に力仕事をさせたらいけないわ」


圭「…」


もも「大丈夫?」


圭「あ、ああ。背中が痛いけどな」


と少し皮肉を込めて言うが、冷夏はそれを聞かないふりをしているのか、スルーして話を変える。


冷夏「でも、圭どうすんの?」


圭「なにがですか?」


冷夏は真剣な顔つきで言った。


冷夏「今からこんなことが何度もあるかもしれないわよ?」


圭「は、はい」


何も言い返す言葉がない。

今からは窪塚たちよりももっとたちの悪い者がいるかもしれない。

そうなれば、圭は精神的に追い込まれるのは必然的になるだろう。

それも、自分が弱いからだと。


冷夏「まあ、とにかく今はスタミナのつく=性のつくものを食べさせないとね」


圭「食べ物…ですか?」


冷夏「そうよ。圭は休んでなさい。ももちゃん、行こ」


もも「うん!」


ももは冷夏の呼び声で立ち上がる。


圭「ももも作るのか?」


もも「うん!待っててね、気合いいれて作るから!」


ガッツポーズした後にももは部屋を出ていった。


幸せだなぁ、と圭は思った。



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