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朝の学校は慌ただしかった。
本田圭が不良である窪塚裕二を殴る。
あの地味で目立たなかった麻倉冷夏が実は容姿端麗、文武両道で窪塚裕二を一撃で蹴り倒した。
クラスにすごくかわいい留学生がきた。
ももが留学生として学校に入れたのはここの校長とマスターが昔のよしみらしく、一応留学生扱いとして入れた。
一輝「お前大丈夫なのかよ」
朝、圭は自分の席に座ると早速一輝が話をかけてきた。
一輝は圭を本当に心配してくれている。
圭はそれを十分分かっている。
友人というものはそういうものだ。
圭「ぜひ女の子にそう言われてみたいもんだ」
圭は自分がどうにもなってないことをアピールする。
実際今はこうするしかなかった。
だが、一輝はわかっていた。
一輝「無理すんなよ」
そういって一輝は席に座った。
無理しない方法があったら知りたい。
実際一輝に話せば味方してくれるだろうが、変に友人を巻き込みたくはなかった。
それに方法がない訳ではない。
冷夏「…」
圭と冷夏さんの席は窓際と窓際で分かれている。
圭が運動場の窓際、廊下の窓際が冷夏だった。
冷夏がいる。
冷夏がいれば多分大丈夫かもしれない。
しかし、その方法は無理だった。
冷夏は自分自身でどうにかしなさいと圭に言ったのだ。
冷夏には助けてもらっている圭は無理には頼めなかった。




