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信長「う、うう…わ、我は…」
信長が立ち上がった。
もも「信長!」
ももは構えた。
信長「我をここでほふれば我のなかにある爆弾がお前たちを死に追いやるだろう」
もも「何!!」
優良「ももさん!」
優良たちがやってきた。
統一「信長、お前ェ!」
もも「待って!こいつのなかに爆弾が入ってるわ!」
冷夏「なんだと!」
信長「今!我ここに切腹いたす。」
信長が刀を抜き自分へ向けた。
ロイド「間に合いません」
そしてその刃が信長自身を貫いた。
バァァァァアアアアン、と大きな音がした。
もも「キャァァァァアアアア!!って、あれ?」
爆発はここまでこない。
信長の爆発は何らかの魔術防壁によって内爆発している。
一定の範囲で。
冷夏「偉く下品な花火ね」
冷夏皮肉を込めて言った。
統一「しかし、誰が魔法防壁なんか…」
ロイド「圭さんです」
優良「え、圭さん?そういえば圭さんは?」
もも「…」
ロイド「圭さんは旅立ちました」
冷夏「旅立った?」
もも「…」
全員静かになった。
この妙な静けさが久しぶりにきたせいか、それとも、気まずいせいか、長く感じた。
しかし、この沈黙を優良が破った。
優良「帰ってきますよね?」
もも「え?」
優良「圭さん…きっと帰ってきますよね?」
もも「…うん」
ももは泣かない。
この場を壊したくないから。
圭を悲しませたくない。
少女は前へ進むことを決めた。
統一「俺より先にハーレムの旅に向かったか…。ったく、イケスカねえヤローや!」
冷夏「あんた最低。まじ死んでくれ」
秋次「そうですよ!圭さんがいなくなったお陰で優良さんとイチャイチャする機会が…ウヘッ」
冷夏「お ま え も か」
優良の一言で全員の笑い声が戻ってきた。
ロイド「…」
圭さん。
皆さんは私が思ってたより強かった。
希望をもってあなたの帰りを待っている。
しかし、その時間は長い。
それまで、皆さんはあなたの帰りを待つことができるでしょうか?
帰ってきたとしてもその時のあなたは…
しかし、皆さんがあなたを覚えていれば…
大切な人があなたを覚えていれば…
きっと…
永遠の旅路へ
いってらっしゃい
時の旅人よ。
圭は旅立つ
この世界を守り続けるため
この世界を見届けるため
もも達は前へと歩く
希望をもって
闇に飲まれないために
終わりの始まり
まさにそう言える
今からが本当の物語
今までのことなどプロローグにすぎないのだ。