1
1
その間をジオンは狙っていた。
ジオン「止めてよ、こんなところでお兄さんの性欲さらけだすのは…。それに後ろががら空きだよ」
そう言ってジオンは圭の後ろを狙った。
ジオン「!?」
だが、ジオンは体が動かない。
ジオン「クッ!なんで体が…」
ロイド「…」
ジオンを止めたのは紛れもなく圭が統一の家から出てきてすぐに会った女の人だった。
圭「ひだりテをだしてゴらん」
もも「…うん」
ももは涙を拭いながら一度頷いた。
ももが左手を差し出すと、その手を上からなでるように掴んだ。
そして、手をはなすと。
もも「ゆび…わ?」
ももの左の薬指に指輪がついていた。
圭「おそクなっタケド、クリスマスプレゼント…結局ナニモよういできずに、こうやってダスしたなかったんだ」
そう言って圭は少しガッカリした表情をしたが、
圭「でも、この指輪ガあるかぎリ俺は生きてる…」
もも「魔法の指輪…?うれしいよ…。ありがとう!!」
ももと圭の間にまた変な間が生まれた後
もも「いってらっしゃい」
そうももが言った。
圭は笑顔で
圭「いってきます」
そう返した。
その時だけ圭は不安定だった自分が安定した気がした。
圭は門に向かう。
門の目の前にロイドがいた。
ロイド「長い旅を…」
圭「ああ、いってきます」
そう言った後にロイドがジオンにかけていた魔術を解いた。
ジオン「よくもやってくれたね。」
そう言った後。
ジオンは構えたが簡単に脇をとられる。
圭「おマエもクルんだ」
ジオン「何を!?止めろ!!」
圭はジオンを抱え、門に入っていく…
ジオン「止めろっていってるよね」
そう言ってジオンはポケットに入れていたナイフで圭の背中を刺した。
サクッ!と生々しい音がする。
もも「圭!」
ももはそう叫んで動こうとしたが、ロイドに止められた。
圭が門の向こう側に入った。
圭「ロイドさん!!」
圭がそう叫んだ。
その瞬間ロイドは何か唱えた。
ギギギギギ…と門が閉まっていく。
ジオン「止めろォォオオオオ!!」
ジオンは何度も圭の背中にナイフを刺しつづけた。
しかし、圭はその足を止めない。
ガガガ…と音が止むと同時に門が閉じた。
ロイド「あなたは見たのですね」
ロイドはももに話しかけた。
もも「…はい。私が昔見たことのある悲しい思い出」