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もも「…モウダメダヨ…」
ももは何も考えていなかった。
何も見えていなかった。
ずっと夢をみていた。
蒼と出会って…
もも「タノシカッタ…」
蒼と分かれて
もも「カナシカッタ…」
圭と出会って。
もも「ウレシカッタ…」
ただその単純な感情しか今のももにはなかった。
「ユメニノマレマシタカ…?」
誰かが声をかけてくる。
もも「ダレ…ナノ…?」
「カワイソウニ…」
もも「カ ワ イ ソ ウ ?ソレッテナニ?カナシイノ?タノシイノ?」
「イマ…ワタシガテラシマショウ」
そう言って一人の女は大きな目に向かって手をかざした。
女の手をかざした向こうにいろんなものがみえる。
大きな目にはそれが映っていた。
たくさんの記憶が駆け巡る。
それは決してももの記憶ではなかった。
見たことがある。
しかし、この駆け巡る感情は感じたことがないほど深刻なものだった…
一人の男の子が……を手に……
もも「あ…」
ももは今に返ってきた。
そのときには彼女の頬に涙つたっていた。
もも「圭!」
ももは今の状況に気づいた。
信長「グッォォォ…」
ジオン「まさかお兄さんがそこまでするとはね…」
ジオンが構えている。
ジオンは少し焦っていた。
信長は座りこんで体を抑えるようにしている。
ジオン「信長は所詮クローン。人間のコピーにすぎない。媒体は役立たず、か…」
ジオンは微笑んだ。
圭「…」
しかし、圭はそれを冷静に見つめている。
ジオン「楽しくなるのはこれからだよ。お兄さん」
そう言うとジオンは手を後ろに向けた。
ジオン「出でよ、魔界への門。開門!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…と大きな音。
もも「何?」
ジオンがそう唱えると大きな門がジオンの後方に出てきた。
圭「…闇に心も奪ワれタか…。悪魔の契約ヲするナんテ…」
もも「悪魔の契約?どういう意味?圭!何かおかしいよ…!?」
ジオン「驚いた。まさか、お兄さんが悪魔の契約を知ってるなんて、どこでしったの?」
圭がだんだんおかしくなっていった。
まるで別人になっているようだ。
圭自身も自分の変化に気づいていた。
自分の未来を少し悟った気がした。