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第1章 高校少年の非日常 

圭「ももー?おーい!ももー!」


家の中で若々しい少年の声がこだまする。


窓は開けっ放しでずっと呼んでいればどっかから怒鳴り声が返ってくるほどの大声でこの家に住む15歳の少年本田圭は愛犬の名を呼んでいた。


この少年の両親はいない。

3年前に二人とも不運にも他界してしまった。


それ故にこの少年は唯一の家族であるももを懸命に呼んでいた。


両親がなぜ亡くなったのかは少年はしらない。


細かく言えば『両親がいたころの記憶がない』


気づけば家にいた。たまに家に来てくれていた警察官の話によると住んでいる11階建てのマンションの404号、つまり圭の部屋は既にローンの返済が終わっているらしく、バイトをしていれば生活には困らなかった。


それはともかく。


圭「ももー!」


圭はももを見つけるためにソファーから立ち上がる。


ドッ!という鈍い音。


圭「いってえ…!」


足下への意識がおろそかになったのか、圭は方向転換する時に目の前のテーブルに足をぶつけた。

たが、そんなことは気にしていられない。


圭「どこにいったんだよ!もも!」


呼んでこないことは決してなかった。

呼べばくるし、おすわり、おかわり、トイレまできちんとしつけしてあった。


圭「おーい!もーもーぉ~」


さすがにこれ以上大声を出すとクレームは避けられないだろう。

そもそも圭が黙って捜せばいい話なのだが。















「何ー?」


圭「!?」


キッチンから『何ー?』という声。

ビクッて体を震わせる圭。


圭「な、何だ今の…」


呪縛霊などの話はテレビで聞いたことがある。

と考えてみる圭には背筋に寒気がはしる。


圭はおそるおそるキッチンを覗いた。



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