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第8話


~闘技場にて


この闘技場は由緒正しい歴史を持つ。


古くは、エンシェント時代に、庶民の娯楽として行われた競技「コロシアム」が有名だ。


石でできた闘技場には、そこかしこに剣によるものと思われる傷跡がある。


そんな場所で、ハイティはこれからハイオークと一線を交えることとなる。


ハイオークは、オークの上位級だ。


単に上位級といっても、その強さはたかが倍程度のものではない。


魔物には、それぞれレベルが存在する。


レベルの高いハイオークは、レベルの低いオークと比べるとその強さは数十倍にもなる。


しかし、何よりも忘れてならないのは、ハイティのレベルだ。


ハイティは、1年弱の冒険歴があるといっても、それはまだ駆け出しから毛が生えた程度のものでしかない。


これらの事実は、この場にいる誰もが知っている。知っていて、これから試験を行おうというのだ。



_________________



「それでは、ハイティ殿、前へ」


闘技場の騎士に案内され、闘技場に出るハイティ


「グオォォォォォ」


檻から、ハイオークのうなり声が聞こえてくる。


(念のため、バフをかけておくか・・・)


自分の命が惜しくなったハイティは、さすがに戦闘に備えて自身に強化魔法をかけた。


「準備は良いですか?」


(ったく、準備も何もあるもんか)


そう思ったハイティではあったが、そこはもと冒険者、肝が据わりましたとばかりに、冷静に


「はい」


そう言った。


部外者はすでに闘技場の外へと出ている。


檻の扉が開き、ハイオークと2人きりにされるハイティ。


「グオッ!」


ハイオークがハイティに気付き、斧を振り回しながら走り寄っていく。


「うわぁぁぁ」


情けないことに、その場で頭を抱え、身を縮こませるハイティ。


冒険者とは思えない振る舞いだ・・・だが。


ハイオークは容赦なくハイティに攻めかかる。


走りこんできたハイオークによる土煙で、あたりが見えなくなる。


「グオォォォォ!」


斧を振りかざし、一直線にハイティの頭部へと振り下ろそうとする。





ーーーそして、その時それは起こったーーー




ゴーーーーン。。。ブシャャャャャッッッッッッ!


金属製の音が鳴るとともに、肉の裂ける鈍い音があたりに響き渡る。


土煙が徐々に薄れ、関係者のすべてに様相が見えてくる。


恐る恐る顔を見上げるハイティ。




そこには、血だらけになって倒れているハイオークがいた。




____________________



のちにその場に居合わせた宮廷鑑定士たちの言によってわかったことだが・・・


事実はこうだった。




戦闘前ハイティは、自分に強化魔法をかけた

このとき、ハイティ自身は防御力強化系の魔法「クタカ」を自らにかけたつもりになっていた。

しかし、その魔法の実態は、S級スキル【特級支援魔法術師】により、通常の数十倍の効果が付与され、さらに特別効果付随『ダメージ完全反射ディザスター・リターン』が発動し、攻撃されたHPの数十倍の威力の反転攻撃がハイオークに及んだ

ハイオークの攻撃自体は、スキル【不滅】により、かすり傷程度にすらならなかった。

結局、

ハイティは、小石が飛んできた程度のダメージしか受けなかったが、ハイオークには頭部に致命傷を負う程度の大ダメージが反転攻撃によって与えられた。




こういうことだった。




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