第7話
「ん・・・・」
目を開けるハイティ。そこには、普段見慣れない豪奢なベットと、その周囲には金ぴかの調度品が飾られている。
どうやら、王城の一室のようだった。
「目を覚まされましたね、ハイティ様」
「うおっ!」
びっくりするハイティ。
それもそのはず、ベッドのすぐ隣で、メイド服姿の女が2人控えていたのだ。
「それでは、私は宰相に報告に上がります」
一人が部屋から出ていく。
(うーん、なんだここは?それに、あの2人はいったい・・・)
すっとぼけた反応を見せるハイティ。
「貴方様は、国に1000年に一人現れるか現れないかのお人として、国王に認められました」
「え?この俺が?」
「はい、これから貴方様には、国王に謁見していただきます。」
「はっ!?」
突然のことに驚くハイティ。
しかし彼には、まったくと言っていいほど自信が欠けていた。
あんなに、パーティーから見下され、世間にも見下された。
突然、自分の能力はこうでした。と言われても納得がいかないのだ。
「でも、自分はそんな対した器じゃありませんよ・・・」
「はい、確かに大臣様の一部には貴方様の能力を疑う方もいると聞き及んでいます・・・」
「・・・ですが、王様は、貴方様の能力にいたく惚れ込んでおいでのようです」
小一時間して、先ほど部屋を出て行ったメイドが戻ってくる。
「ハイティ様、準備が整いました。王の間においでください」
しぶしぶ従うハイティ。いや、従わなければ牢屋送りなので当然なのだが。
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王の間。
広々とした空間に、緊張が張り詰めていた。
まず、王様が玉座に控えている。そして、王の隣には宰相が2人。
玉座は広間の一段上にあって、下の段には、大臣が数名。
ほかにも、騎士団長や、護衛の騎士団、その他雑多な官僚が数十名控えていた。
ハイティは、下の段に控えさせられていた。
「苦しゅうないぞ、面を上げ」
王が、荘厳に一言発する。
「ははっ!」
ハイティは顔を上げる。
「お主がハイティ=ムクールか。余は聞いたぞ。お主は世界に2人といない、能力持ちだそうだな。」
「は、はい。確かにそのように鑑定されたようですが・・・」
「・・・ですが、私にはそのような能力があるとは思えないんです」
どよめく王の間。
「・・・ほう、自認が無い・・・か。この国の宮廷鑑定士は、この世でも選りすぐりの鑑定士ぞろい。間違えることは万に一つもないと思っておる」
「は、はい。ですが・・・」
そこへ、ひとりの大臣が進み出る。
「恐れながら我が君。この者が、自分の能力に自信がないのも思えば当然のこと。一級の鑑定士といえど、過ちを犯す可能性がないとは言いきれませぬ」
「ほう・・・それで?」
「そこでで、ございます。この城の闘技場にて、この者の能力をひとつ試してみるというのはいかがでございましょうか」
「・・・ふむ。なるほど・・・余は、宮廷鑑定士がかつて誤ったことは見たことも聞いたこともない。しかし、鑑定士の見立てによると、この者の能力は余人をもって代えがたい尊き者と聞く。確かに、ここは慎重になって一度試してみるというのも悪くない」
ハイティは、これはとんでもないことに巻き込まれていると、本能的に悟った。




