表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世の記憶は役立たず!~エルフに転生したけれど、異世界が世知辛すぎる~  作者: 藤 野乃
アルシア王国に移住するよ!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

75/212

可愛いメイド達

「ギャルが!?てかレイワってめっちゃ俺の世代じゃん!」


フレスベルグが立ち上がった。


「レイワ……ですか?」


ミシュティが聞きなれない言葉に反応した。


「時代の番号みたいなものよ、ミシュティ。1万年以上前にフレスベルグと同じ時代の人がいたのは──そうねぇ、『転移元/先の時代は無作為説』が優位。『何故か』はまだ専門家が研究中よ」


「なるほどなぁ。来る時代も行き先も時間軸も、めちゃくちゃなんだなぁ」


「そうね、全く法則性がないのよね。いろんな世界から異世人が来るけど、時代はバラバラ」


ミシュティが首を傾げた。


「時間軸……ですか?」


「要約すると、同じ時代の異世人が今だったり1万年も前に来ることもある」


「まあ!──でも、確かに世界を越えちゃうならそういうのはあり得そうですねぇ……」


「フィアン神教は1万2千年前から、記録が残ってるのよ。私、その頃にたまたま居合わせてて──」


「待って、ジューンってそんなバ──お、お姉さまなのか!?」


「そうだけど?15271歳か15273歳。途中までちゃんと覚えてたんだけど──どっちかわかんなくなっちゃったのよね」


「──まあ、誤差?」


「そうね、2年なんて誤差よねぇ」


(……1000年くらい間違ってるかもしれないけど、まあいいわ)


歩き回っていたフレスベルグは座り直し──ふと思い出したかのように口を開いた。


「なあ、魔結石ってさぁ、薬を飲んだらどうなんの?」


「小さい結石は溶けて無くなるわよ。あなたのはまだ小さいから薬で充分ね」


「放置で大きくなる?」


「なる。切るか砕くしかないわよ」


「こわ!!切るのは想像つくけど、砕くってなによ?パンチされるとか?」


「なに言ってるのよ。そんなわけ無いでしょ!体内砕石魔術の専門医が砕いて小さくする……って治療よ」


「その魔術、響きがもう……こわ!」


ミシュティとホムンクルスが、心配そうにフレスベルグを見上げた。


「フレスベルグ様、病院が怖いのです?」


そう尋ねるミシュティに、ホムンクルスが答えた。


「フレスベルグ様は、注射がお嫌いなのデス」


このホムンクルス、体型はヒト型だけど透明なゼリーのような外見をしている。

心臓部分に動力である魔核が透けて見えていて、なんともファンタスティック。

頭も同じ材質だけれど、この部分に隠蔽魔法のかかった魔道回路が隠されている……うまく作ってあるわね──


──ボディは女の子寄りだし、猫ミミ仕様なのは完全にフレスベルグの趣味ね。


「そうですわ!フィアン教についてのお話をしてくださるのでしたら、お茶を淹れますわ」


ミシュティとホムンクルスは、クスクス笑い声を響かせて体をぶつけ合い、仲良くキッチンへ消えていった。


「尊い……」


「それだけは同意するわ」


可愛いメイド達が戻って来て、テーブルに軽食と紅茶が手際よく並べられた。


「──さて、フィアンのお話ね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
前話から会話内容がちょっと飛んでますけど、言外に何か会話してたって理解で良いんですかね
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ