U3-B 機械が見た綺麗な世界
僕の最初は小さな赤ん坊の大きさだった。そこから機械の山の部品を付けて少しずつ大きくなっていった。這いずる鉄塊だった僕は視覚センサーを得て、次に聴覚センサー、触覚センサー……人間でいうところの五感を手に入れていった。嗅覚と、味覚を手に入れるのはまだ先の話だ。
今日も、自分の生きる為の電力を求めて僕は機械の山を歩く。今つけている物より良さげな視覚センサーが見つかった。早速、自分の目を外して交換してみる。
──景色が変わった。僕は初めて『色』というものを知った。今までは形だけをみつめていたのに、交換した視覚センサーからはさらに色という情報を得ることができた。きっと、この時感じた思いは、空が青く機械の山が日光に照らされて「綺麗だな」と思ったのだ。上手くまだ脳内で言語化できない僕はきっと『感動』していた。
足元をみると、視覚センサーが落ちていた所に電脳が埋もれていた。補助バッテリーが残っていないか、手からワイヤーを伸ばす。
ジーザザザザ、パシュンッ……
「;あhん……おじさんは今どうして泣いているの?」
「僕は、悲しい時じゃなくて、何故かうれしいときに涙が出るんだ。どこか壊れているのかもしれないね」
「ああ、とうとう見つかってしまったね。君は政府の処理班か?なに、抵抗はしないよ。私の救った所有者登録なしのアンドロイド達は既に海外に逃してある。私はもう疲れた、休むことにするよ」
「おいやめろ!銃を捨てろぉ!」
ガッ!!!!ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
/system error
/forced shutdown




