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婚外恋愛  作者:
23/84

ななみさんという人

 しばらくして私は恐る恐るログインしてみる。

 見ると返信が来ていた。


「こんにちは。

 返信、ありがとうございます。

 こむちゃんさんはもうこのSNSを利用してないんてすか?

 もう無理かなと半分諦めていました。

 せいさん、ご存知ですよね?

 せいさんの事を教えて欲しくて一度お話ししたいのですが、どこかでお会いできませんか?」


 ななみさんのプロフィールでは性別がわからず、もし、男の人だと嫌だなと思っていた。

 私は、自分は人見知りだし会う事に抵抗があったので遠回しに断ってみたのだが、


「こむちゃんさんに私の話を聞いて欲しいのでお願いしたいです。」


……と言われ、この言い方って女の人かな……と感じ、一か八かだけど結局会う事になった。


 全然乗り気じゃない。

 せいさんの事を忘れていつもの日常に戻ったのに……、とは思うけれど、話を聞いて欲しいと言われたら放ってもおけず……。


 なぜ、私とせいさんの事を知ってるんだろう……という疑問も聞いてみたいなというのもありつつ……。

 日にちも決まりななみさんが指定したカフェへ行く事に。

 

 指定されたカフェには今回初めて行く。

 前から行ってみたかったところだったので不安半分と楽しみ半分。


 カフェの外壁には緑の蔦が覆い茂り白い壁と緑のコントラストが爽やかな雰囲気を漂わせる。


 カランコロン


 ドアにつけられたドアベルが凄くいい音。


 店内もアンティークな感じで私好み。

 一度席に着いたら、居心地が良過ぎて長居しそうだと思った。


 私はカフェの素敵さにワクワクして本来の目的を忘れてしまっていた。


 空いてる席に座って待っていようかと奥へ進んでいくと、


「こむちゃんさん?」


 と、声をかけられた。

 ななみさんだ。


 そうだ、話があるんだ……。

 浮かれてる場合じゃなかった……。

 一瞬で現実に引き戻された。


 私に声をかけたその人は、私より少し年下な感じのショートカットの女の人だった。


「ななみさんですか? 女の人で安心しました。 ごめんなさいね、プロフィールではどちらかわからなくてドキドキしてたんです……。 はじめまして、こむちゃんです」


 私は返信がずいぶん遅くなってしまった事をまず謝った。


「遅くなってしまったから、用は終わったかなぁ?と思ったんですけど……気になったので返信したんです。 私もう、SNS使ってなくて……」


 ななみさんは、


「今日会ってくれて嬉しいです。 せいさんの話を聞きたくて」


 と、言っていた。

 やっぱり、せいさんの事で間違い無いんだよね……。


「せいさんって、地元が同じで、警察勤務してるせいさんだよね?」


「合ってます。 私、その人とあのSNSで知り合って付き合ってるつもりだったんです。 なのに、急に連絡が取れなくなって…今はブロックされちゃったんです……!」


 ブロックかぁ……私もされたよ。

 思い出さずに過ごせていたのに、またあの時の事を思い出さなきゃいけないのか……と落胆したものの、今、目の前にいるななみさんは見てもまだ引きずってそうだったのでとことんななみさんに付き合う覚悟をした。


「付き合ってるつもり、という事はせいさんはそう思ってなかったって事? 本人がそう言ったの?」


「そもそも、なぜ、私をななみさんは知ってたのかな?」


 私は疑問をぶつけてみた。


 聞くと、せいさんと知り合った当初にななみさんの名前を間違ってメッセージを送ってきた時があったらしく、ななみさんは訂正と間違った理由を聞いたら、以前やり取りしてる子の名前だった……という事を白状したみたい。

 連絡を取り合う中でどうやら、以前やり取りしてた子は地元が一緒だったんだろうな……と気付いたらしく検索したら私がヒットしたらしい。

 と、いうのが私にたどり着いた理由だった。


 その間違い……一番やっちゃいけないやつだよ……。


 せいさんからは、付き合ってるとは言ってもらってはないけど、言動や行動は自分に向けられてるものと解釈してたので、自分の事を好きでいてくれてると思っていた……と。


 急に連絡が取れなくなって意味もわからずにいた時、私の存在を思い出して連絡してみた……らしい。


「ななみさんはせいさんのどんな言動や行動で付き合ってると思ったの? もちろん話せる範囲でいいよ」


 ななみさんは、2ヶ月以上前から時間が止まったままなのかな。

 誰かに相談したりしてたのかな……。


 私はななみさんが溜まったものを口に出す事で楽になったり前向きになれたらいいなと思った。

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