第一話 前世の戦い①
森の奥に逃げ惑う一つの影があった。
『白炎帝』
炎の波が押し寄せてきた。この魔法の発動を見た人は、絶句するだろう。
なぜなら、その魔法とは最上級魔法の一つだからだ。
一概にこの魔法より強い魔法は無いとも言えない、例えば魔法術指揮者のエネルギーによっても変動する。そして魔法にも相性が存在するからだ。同じエネルギーでも相性さえよければ相手よりも上回ることもできるからだ。
そして、絶対魔法の前では全てが無駄なのだ。
「あなたの魔法どう頑張ったって、私に勝てないわ」
「それはどーかなー?少し本気を見せてあげようか」
その男は、女の挑発に乗ったかと思うと魔法を放った。
『氷魔法』
『防御魔法』
その男は氷魔法を何度の繰り返し放つが女の防御魔法を貫通することさえできなかった。
「もうそれで終わり?」
その女はそう言い放つと余裕の笑みを浮かべていた。
その男は、その隙を逃すことなく最上級魔法を放った。
『白氷帝』
この魔法は、この世界最大の魔法威力がある。この魔法を防御魔法すら発動せずに倒れないわけがない。その男は少しばかり安堵をこぼした。
だが、実際には無傷の状態でそこに立つ一つの影が見えた。
「こんな程度なのかしら期待外れだわ。もう少し強いと情報があったのに」
「ーーーッ!」
そんなことを嘆く女は、瞬く間に目の前に接近してきた。
そして、殴りかかってきた。その女の攻撃をよけつつ反撃の一手を探していた。
「そろそろ本気を出しなさい、そうじゃないと死んじゃうわよ?」
「まだあいにく本気出すまでもないと思っているんだが?」
「そんな冗談はよしなさいな」
そう男はまだ本気を出したわけではないのだが、最上級魔法を無傷で耐えてくるとなるとなかなか勝てる気がしないのだが
「とりあえず名前を聞いてもいいかな?」
そう男が聞くが答えようとしなかった。なぜ答えないのかと考えていると
その女は、距離をとったかと思うと魔法を放ち始めた
『白氷帝』『白炎帝』『黒氷帝』『黒炎帝』
「最上級魔法をこんなに撃ってくるつもりなのか」
「防御魔法を展開したってもう遅いわよ」
その女は、一斉に魔法を放つだが
「ーーハッ」
なんと魔法を受けたのはその女の方だった。体のあちこちがバラバラになり肉片がそこらへんに転がっていた。そして、男は青いオーラを放っている。
「何をした!」
その女は怒鳴り声をあげながら聞いてきたが、答える必要はないのだ
だが、
「冥途の土産に教えてやろう。この魔法こそが五大魔法の一つ絶対魔法『力魔黒帝』だ。あら ゆるもののベクトルを操る魔法だ。まあこの魔法は一分しか使えないのだがな」
それを聞いた女は、ニヤリと言い張ったのだ
「まさかあなたは、あの五人の一人だったのかしら、なんと幸運なんでしょう。またどこかでお会いしましょう」
「『黒魔法』二度とごめんだね」
そうして一人の女がこの世界から消えた
「死んだのかよ、不気味すぎるだろう」
そう男が言って森の奥に消えてしまった。




