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第三十九話 諸々確認とか


 ●○●



 スキルなどの検証はまだまだ続く。

 とはいえ、特別な事もないスキルについてはさらっと流す程度にしようと思う。


 新しく得たスキルの内、たぶん種族固有というか、今の種族になったことで得たものは『同化侵食』『精霊化身』『分霊生成』だろうか。

 まずはこれらのスキルについて。


『同化侵食』は、まあ文字通りな能力と言えた――のだが。


 里の大樹たちと同化した時と同様の事が起きるかと思ったが、これは少しだけ違ったところがあったのである。

 というのも、このスキルで同化できる相手は「高度な意識、自我」を持たない植物である事が条件として挙げられる。里の大樹たちには既に微小精霊たちが宿っており、このスキルの対象とはならなかった。


 代わりに、森の樹木の何本かと同化してみた。

 すると、同化した樹木が別の存在へと変質したのである。


 これは俺の一部になったのだから当然とも言える。だが、単にそれだけではなかったのである。

 一度同化した樹木を「切り離して」みた上で、精霊体を憑依させることでステータスを確認してみると、明らかな変化があった。

 なんと、切り離した樹木の種族が「エレメンタルトレント」なるものに変化していたのである。


 ただの木からエレメンタルトレントへと、不可逆的な変化を起こしていたのだ。


 まあ、さすがにステータスの値はかなり減少していたし、スキルも減って基本的なものしか保有していなかった。属性も光属性の一つしかなく、ステータスから推測できる強さは一本の樹木相応のものになっていたが。


 しかしこれならば、あまり自分の体を巨大化させずに戦力を増強できるかもしれない。

 スキルの【解説】には、自己を広げ過ぎると己を見失う、みたいな事も書いてあったし、不用意に手当たり次第『同化侵食』を使っていくのは危険のようだったし、俺から切り離しても変化が持続しているならば、何か使い道もあるだろう。


 というか、切り離したエレメンタルトレントは俺を上位者と認識しているらしく、ゴー君たちのように命令する事もできたので、間違いなく戦力にはなるはずだ。


 さて。


 次に『精霊化身』について。

 これは自身の【生命力】と【魔力】を分け与えた精霊体を生み出すことができるスキルだ。

 精霊体としての姿で自由に動き回ることもできるので、今では多くの時間をマリモ姿――じゃねぇ、精霊体として過ごしている。

 だがもちろん、これだけがスキルの能力ではない。真価は別なところにある。


 依り代に精霊体で憑依して操ることができるのは『憑依』スキルと同じだが、精霊体で憑依した場合、『憑依』スキルとは違って依り代のステータスに上乗せされるものがある。


『憑依』スキルの場合は、依り代となった存在の力しか振るうことはできない。

 しかし精霊体で憑依した場合、精霊体が持つステータスが、依り代のステータスに上乗せされるのだ。


 たとえば精霊体を「100」ずつの【生命力】と【魔力】を与えて生み出したとすれば、憑依した依り代のステータスに【生命力】と【魔力】が「100」ずつ加算されるわけだ。

 もちろんそれだけではなく、憑依している間、俺の本体が持つ全ての属性と【称号】の効果もプラスされる。


 もしも俺が何かに憑依して戦う場合、これはかなりの力になってくれるだろうと思われる。



 次に『分霊生成』について。

【神性値】を消費することで、自分の分身みたいな存在を生み出せるスキルだ。

 ただし実体はなく精神のみの存在で、存在の維持には依り代を必要とする。

 実際に使ってみない事には使い勝手がいまいち分からないが、貴重な【神性値】を消費するくらいだ。おそらく有用なスキルなのだろうと思われる。

 しかし、「10」とはいえ【神性値】を消費してしまうので、今は使用を控えている。

 気軽に使うことはできないスキルであった。


 次に増えた属性だが、これは「光属性」が増えた。

 光属性で使用できる魔法は「光魔法」「聖魔法」の二つだけだ。


 今さら説明するのもあれであるが、どうやら属性というものは地、水、火、風、光、闇の6つの属性が存在し、基本属性と呼ばれる地、水、火、風は属性ごとに三つの魔法が存在し、光と闇は二つの魔法が存在するらしい。

 そして特殊属性として光と闇の混合である「混沌属性」というものがあるらしいが、さすがの長老でさえ「混沌属性」の使い手には会った事すらなく、その詳細は不明だという。


 話は戻るが、光と闇属性の魔法が各二つしかないからと言って、他の属性に劣っているというわけではない。

 むしろその逆であり、光と闇属性は上位属性と呼ばれ、他の四属性に比べて強力な属性だ。


 で。


 俺はその強力な光属性を得たわけだが、「光魔法」と「聖魔法」どちらの魔法に適性があったのか。

 実際に長老の手解き(といっても、横から口で説明してくれただけだが)を受けながら使ってみた結果、両方ともに適性がある事が判明した。


「光魔法」はそのまま、光を生んだり、操作したりする魔法。

「聖魔法」はアンデッドや呪いの浄化などに加えて、回復や祝福、結界を張ったりするための魔法と言われる。水属性の生命魔法と一部、効果が被っているものも多い。


 幸運にも両方ともに適性があったので、修練を積んでいけば色々と出来るようになるだろう。

 しかし今は、陽光を集めて光合成を促進したりするくらいの、可愛らしい使い方が精々だが。


 とまあ、ここまでが「エレメンタルフォレスト」という種族に固有のスキルや属性についてになる。


 俺が手に入れたスキルで、おそらくは位階の上昇――「精霊森樹」という位階によって得たスキルが二つある。

『精霊ノ揺リ籠』と『魂無キ狂戦士ノ館』というスキルだ。


 とはいえ、『精霊ノ揺リ籠』については、あまり説明する事もない。

 精霊の成長促進や、新たな精霊の発生を促す効果があるそうだが、これはすぐに確認できるようなものでもないだろう。

 おまけに、このような能力はたぶんだが、セフィも持っているのではなかろうか。

 なので能力の効果を実感するのは難しいかもしれない。


 後は、【神性値】を譲渡する事によって他の精霊を進化・位階上昇させると共に、眷属とする事ができる能力。

 これはブリュンヒルドやエイルのような存在を生み出せるという事らしいが、そもそも今は【神性値】が不足しているので試すこともできない。

 彼女たちを進化させるのにだって「50」の【神性値】が必要だったのだ。

 これも簡単には使えそうもない能力だが、いざという時には強力な切り札となりそうではある。


 そして最後のスキル――『魂無キ狂戦士ノ館』について。


 このスキル、今回の進化で手に入れた能力の中でも、こと戦いに関しては一番強力かもしれなかった。

 里の外周に生えていた数百にも上る量産型ゴー君たち。

 それを「格納」してみたのだが、完全に戦闘に特化した姿と能力に変化してしまったのだ。




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― 新着の感想 ―
[一言] 神性値の稼ぎ方がネックだよね。
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