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アングラミュート 銀の弾丸  作者: 土野 絋
抵抗者たち
15/24

反転、そして限界

投稿遅れました……m(*_ _)m

ミトラはなぜ殺された。

心臓を取られても、娘を守ろうとする母親をなぜ敵は殺せた。


殺してやる。



俺はなぜ2度も独りになった。


娘すら守れずに、情けなく救けられて、死んで。

まだ情けなく生きている。


神としても俺は皆を助けられなかった。

あの時の皆は誰に殺された。


突然砂漠から灰色の気色の悪い生物にやられた。


殺してやる。



俺にはまだミトラが必要だ。

だからアングラに来た時にお前の十字架を探したんだろう。


サティを救わなきゃならない。


そんな時にお前の痕跡を見た。

ピュセルという女はお前にそっくりだ。


光を見た。初めて戦ったときのあの光を。


「弾丸式“排他的な箱”!!」


あの術はミトラが作った術だ。

俺は守らなきゃいけないんだ。


あの光を!!!



バァナはピュセルの技により1部分のみ削れた形で悲鳴のような声を上げ、大きくよろける。


「もう2発!!」


そう言ってピュセルは二丁拳銃を構えた。


「いや、いい。」


ヴァルナが片手で制する。


「理由は後で聞かせろ、今はアイツをやる。」


そのままバァナに突っ込んだ。


「今は不思議と頭がスッキリするんだ。」


蘇った時からずっと感じていた。何かがもやもやとした感覚。頭の中に答えがなくて、何をしたらいいのか分からないこの気持ち。自分が情緒不安定になったのかと思っていた。


あの光を見た。


それだけでいい─。



「ピュセル!バァナが増えてきてる!!」


ジャックマンが叫ぶ。

バァナは今3体。


「ジャックマン!援護して!!」


専用弾丸をもう3発ずつ装填する。


「おうよ!!」


バァナ一体をアッパーで突き上げる。

宙に浮いたバァナを3発の“排他的な箱”で撃ち抜く。

ミトラ様が使えばフィールドを埋めつくした上で敵か味方を選別して発動できる。


私は銃弾で打ち出すから規模は狭いし、敵味方の区別できない。

でもこの力だけあればレジスタンスの皆をバァナから守れる。


ピュセルは片方の拳銃を構えて、弱ったバァナに向かって吐き捨てた。


「逝け!!」





バァナを一体切り刻んだ。鬼性は解放するまでもなかった。

“排他的な箱”はミトラしか使えない。なぜピュセルは使えるのか。


今はそんなことはどうだって良い、ミトラの影を少しでも見たならば、やることは決まっていた。


ピュセルに気づかれないように上空からバァナが襲う。


小賢(こざか)しいな……!」


剣を投げつけた。

足に力を込めバァナに飛びつく。


「ゥオラッ!!!」


バァナに剣が刺さる、しかし刺さりが浅かった。

そこに渾身の蹴りを叩き込む。


深く刺さった剣ごと3レーデル先へ吹っ飛ぶ。


ピュセルは驚いた顔で俺を見た。


「あ、ありがとう……?」


無言で俺は頷く。

まだ飛ばしたバァナは生きている。


「ピュセル。」


「何よ?」


「帝国をひっくり返すなら俺より強い力が要る。俺は帝国で1番強いわけじゃない。」


「分かってるわよ……。」


目を伏せるようにピュセルは応えた。


「ジャックマン!!」


「んだよ!てめぇ!仲間面してんじゃねぇよ!!」


「お前はもっと強くなれ。」


「んあっ?」


虚をつかれた様な声をジャックマンがあげる。


「お前の武器は拳だけじゃないだろう。」


剣が刺さったままバァナが起き上がる。


「帝国は腕2本じゃ壊せない。」


ジャックマンはただ黙って聞いていた。

武器は剣でも拳でも銃でもない。


「命と身体が武器だ。」


俺は全身に力を込める。

全ての攻撃は繋がっている。

ジャックマンにはそれが無かった。


全ての関節はこの拳の為に─!!


バァナに向かって足の助走で加速。

腰の回転、背骨の(しな)り、肩の回転、肘の伸展、手首のスナップ。


その全てを1発に。


ビュッ!!


風を切る音。

せっかく起き上がったバァナは地面に叩きつけられ、動かなくなった。


「ただの拳で内臓だって破壊出来る。」


「……。」


ジャックマンは拳を握り締め、睨み、黙った。


そうだ、それでいい。その殺気が帝国を壊す材料だ。お願いだから、それを忘れてくれるなよ……。


ヴァルナは焦っていた。身体は若いが、もうこれ以上強く成長することは無いと悟っていたからだった。



投稿が遅れてしまって申し訳ございませんm(*_ _)m

早く投稿しろよとか思ったでしょう?

いやでもね、知ってるんですよ。

そんな読者今んとこ居ないことくらい……。

ウワァァァァァン!!

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