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ロートル作家は準備が完了する

梅雨早く終われ……。

 ロートル作家は準備が完了する






 一週間の猶予は助かる。

 ガリとダンプ、ヨイチには基本の動きを練習してもらう。

 ようは素振り、そして少しで性格に風船花を割る練習、風船花は買わないといけないので、そこはそれに見立てた、木の玉で練習してもらう。

 森で家を作った際にあまった、木材で人形を作る。それにロープを通して木と木との間に吊るし、引っ張る。そうすると奥から手前へと移動してくる。多少ゆれるようにして、三人の間へ向かわせる。


「よし、ほらくるぞ、人形の体についている、木の玉へ軽く当てるんだ」


 最初のうちはうまく当てられなかった三人だが、人形の速度を、ゆっくりした速度から徐々に早くしていったこともあって、4日目あたりにはしっかりと当てていけるようになっていた。


「よし、当たるぞ!」

「かなりいい感じだな!」

「俺は二個連続で当てられるようになったぞ」


 成果は上々だ。


 ヨイチには隠密も頼んでいる。

 ゆえにいっぺんにしとめられるように二個狙えるように教えている。

 ヨイチに関しては森で見つけた栗の殻を投擲武器として渡すことにした。

 ようは花が割れればいいわけだから、なにも接近戦だけが武器じゃないわけだ。

 いかに当てるかにかかってくる。それも含めて練習してもらっている。


 カモフラージュの布をかぶり、森の草の多い部分で待機してもらう。

 気配を可能な限り消し、作った人形を使って敵の通過を演出する。

 敵がすぐ近くに来たら、蛍光塗料のついた手でタッチする。


 ちなみに、隠密の能力は決められていて、この蛍光塗料の手で触れられた人間は一回だけ、動きを十秒間止めなければいけない。

 その間は基本何もしてはいけない。もちろん防御もね。

 だから警戒もされやすいのだけれども、いざというときの切り札足りえるものなのだな。

 ああ、あのハジメの突進を止めるのは大事なことだろうからな。

 的確に、正確に触れてすぐに畳み込む。

 そうでなければ、昔の話どおりならハジメは止められない気がする。


「よし! 今日はここまで!!」

「「「「「はい!」」」」」


 いい返事をするようになったなぁ…。結局、後から来た三人は通いなのだが、

 それでも時間の許す限り、俺たちに付き合ってくれているので感謝だ。

 とりあえず今夜は即席の簡素な小屋を作り三人はそこで寝ることにしたらしい。


「よし、怪しい薬も使わないで済んだし、何とかなったなぁ……」


 これで俺たちの準備は整った。

 もう問題はないはずだ。

 あとは大人になったハジメとヒトシが、子供の頃に比べて劣化してるといいのだけどなぁ。

 一応万全の二人を想定して、こちらは作戦を立てている。

 泥の沼地のようなものを作ったのもそういうわけだ。

 神のみぞ知るだからな。頼みますよ? 女神様。

 そんなことを考えながら、俺は決戦前夜の眠りにつくのであった。

いつもご覧になって頂き、誠にありがとうございます。

『ロートル作家とおとぎの異世界』90話です。

梅雨明けまでしばらく進みが遅いですが、どうかよろしくお願いします。

ではまた次回で……。





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