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ロートル作家は謝り上手

誠心誠意というのは大事なことです。しっかりとした謝罪は次へと繋がります。

卑屈だからとかじゃないんですよ?ちゃんと心から謝っていますよ…本当ですよ?

 ロートル作家は謝り上手






「ところで女神様の名前はなんて呼べばいいので?

 それと、向こうでも今みたいに、『ヒント』とか『通信』とか、

 やばくなったときにはヘルプ!とかできるのか?」

「名前はとりあえず『シキブ』ということでお願いします」


 え…?ムラサキシキブかよ!!マジカーナイワー。

 でも機嫌損ねるわけには行かないからな、ここは黙っておくか。


「向こうの世界での通信ですか?

 ん-…世界のバランスを、著しく崩すようなことは無理です。

 ですが、当面の間は少なくとも、問題ない範囲であれば善処します」

「ようするに『できる』でファイナルアンサーなわけだな?」

「えぇ…といって良いと思います」



 あれか?通信で話せるが、あまり過度な期待は、

 するなということなのだろうな…。

 全部ダメじゃないけど…ダメな部分はあると…いうことか…。

 どこの世界でも実際のところ、どこもそういうのは本当面倒なんだろうな。制約とかそういうのもあるのかもしれないな。



「ああ、うん…それでいいや。それと神器の使い方だけど、

 調べておいてくださいね。

 これじゃあ、何がなんだかわかりゃあしない」

「おっと、だいぶ投げやりな反応ですね…はい、わかり次第お伝えします」



 投げやりとか言って来るので、軽く睨んでおいた。

 だいたいからして、この状況でどないせぇっちゅうねん。


 まぁ、だが?気持ちを切り替えて俺は考えてみる。

 女神がこれを、すごいアイテムと言うのであれば、

 まずは、仕様が明らかにならないと使いようもないだろうからな。



「あ、そうそう…あと技能ですけど、

 基本的にはあなたが体験さえすれば、

 大まかなものは覚えていけます。

 覚えるためには『特殊な体験』が、

 必要な場合もありますので注意してくださいね」


 技能はその気になれば、色々手に入りそうだな。


「技能の成熟度をあげるには…『鍛錬』するか、

 人助けをして得た『感謝』でのみ、

 上げられますので、気をつけて下さい」



 ほうほう、なるほどね振り分けも可能ということか…。

 さて、まとめるとするか…。



 要はこういうことらしい…。

 技能は最初からある『先天的』なものと、

 後からつく『後天的』なものがある。

 どちらも何度も『鍛錬』や『体験』を、

 すれば特殊な技能以外は習得可能」


 なるほどまずは触れてみなさいということか…。


 更に技能には『成熟度』もあり、『成熟度』が上がればできることも増えていく…かな?


 最大で10最低は0、 技能自体のないものは0の扱いになるわけだ。

『成熟度』をあげるには、誰かの願いをかなえてあげることによる

『感謝』を手に入れる方法と、『鍛錬』(修行とか練習とか)を、

 することにより上昇する。

 感謝に関してはとても大事でこれから先、俺は神の使いとして、

 異世界『おとぎ』で一生懸命ミッションみたいなものを、

 クリアしていき、

 感謝されるように動けということだな…。


 まぁ一応カミサマに呼ばれているからな…。

 当然といえば…当然か…。


「ふーん、大体は飲み込めた、飲み込めました。

 それで俺の持っている技能はなに?」

「はい、いま長良さんの状態が確認できるようにしますね」


 女神様が空中に手をやると、

 そこには四角い画面のようなものが現れた。

 なんか妙な感じだからシキブとは呼ばないでやろうと思う。


 いくつかの『タスク』があり、色々選べるようになっている。




『ステータス』




 女神は『タスク』の中から、『ステータス』を選んで触れる。


「タッチパネルかよ!?」

「結構便利ですよねこれ」


 女神がタッチすると俺の体の形を簡略化した図が現れ、

 更に、『装備』だの、『特徴』だの、『状態』だのといった

『タスク』が見れるようになる。


『特徴』の欄を広げるとそこに技能一覧はあった。


 虫食い状態になっており、習得済みのものは技能名が書かれ、

 横に『成熟度』も記される仕様のようだ。


 身体的能力の向上する技能は特になしか…

 耐性にいくつかあるな。

 それと特殊スキルに1つある。あといくつかか…?



【技能】


【身体的技能】


 ●耐性


 睡眠不足/5

 精神圧迫/8


【戦闘技能】


 ・殴る/1


【空想術】

 空想力/10

【まだ何も覚えてません】



 ●生活技能


 異世界共通語/3 【おとぎ】

 異世界知識/1  【おとぎ】

 料理/4

 謝罪/8



 ●異質技能

 自世界知識/8


 ●神与技能


 個人特殊技能

 書く/10

 空想術・真

 ・ライトノベル


 編集/完了


 特別技能(任意で発動)

 ステータス閲覧

 速記【  倍】



 技能にあるのは、【身体的技能】【戦闘技能】

【空力技能】【生活技能】までが普通らしい。

 俺の場合はこれに自分の世界のことである、

【異質技能】と神様に呼ばれて、具現化している技能として、

【神与】技能がある。

 この二つはあちらの世界の人間では、ほぼ見れないらしい。


 作家だから最初の方は何となく分かるけど、

 この中の技能のラインナップだが…。




 俺そんなに謝罪うまいの?




 なんだか嫌だなぁ…と、心の中で苦笑する。



 料理は節約生活の賜物か?

 まぁ…なんか体験すれば増えるとかいっているからな。


 そこに今後の技能増加への期待でもしてみるか。

 そういえば見慣れないものの中で、

 ひときわ目立つものがあるな

『空想力』ってなんだそれは?こちらと同じ意味なのか?



「空想力ってなんだ?」

「長良さんの世界で言うところの魔法みたいなものですね」




 魔法だと?魔法といったか!来たぞ俺の転生ライフ!



「思い願うことにより、それを形に変える力の総称を

『空想力』。またはその結果もたらされる結果や効果を

【空想力・空想術】と言います。

 それらは、世界に具現化するだけでは役に立ちません。

 同時に白紙のまま、もしくは一部の記載のある。

『文章入力画面』の編集を使用し、 説明内容などを、

 書き込むことによって色々なことが起こせます。

 もちろん、他にもいろいろな使用方法はありますが、

 旅の過程で調べてください。

 ちなみに空想術で入力したものは、完了をつかって編集を、

 終わらせないとダメです。そうしないと効果が出ません。

 あとは世界が、受け入れるかどうか…それ次第です」



 ようは物や事象にはそれを模っている文章があると…。

 その文章のテキスト画面みたいな所へ

『編集』で付け加えたり、消したりして『完了』で、

 世界へお伺いを立てるわけだ。


 世界からOKが出ればよし、没になればそれそのものが、

 無効になるわけね。



「じゃあ空力10ってすごいんじゃないか?」

「ええ、何でもできますが、ちゃんとその力の使い方とかは、

 覚えないと出来ない事になっています」


「あ、確かにまだ何も覚えてませんとあるな」

「なので旅の間に何とかして覚えてください。

 条件は色々あるようですので…」


「結構面倒だな…」

「えぇ…でも、そうしないと勇者で呼んだのに、

 魔王になっちゃったりして、こちらが大変なことに、

 なることがないとも限らないのです。

 まずはあちらの常識も学んで頂こうと言う事です。

 ただ、ものすごく覚えるのも、使えるのも早いはずですよ」



 一応はチートっぽい所は残るようだ。

 まあ最初かオールマイティーというのも、

 つまらないだろうしな。



「なるほど…技能はこんな感じか…。

 色々微妙な気もするが…。それで、女神様?

 能力とかどうなるんだ?」

「はい能力はこちらで…」



 先ほどの体の部分をタッチすると、

 今度は状態や能力値などが数値になって出てくる。


【能力値】


 体:30

 知:70

 技:50


 空想値:120

 体力値:80



「そういやさ、異世界の基本の体力ってどんなものなの?」

「一般人はだいたい5、良くて10ですね。

 たまに天才といわれる人で15いくいかいかないかでしょう」

「これ…俺、もう化け物レベルじゃない?」

「弱めのほうが好みですか?」

「あ、いえ化け物、最高です!」


 危ない危ない…。何でわざわざ至上最弱、

 スペ○ンカー大先生にならにゃいかんのだ…。


 どうやら破格の能力値のようだということはわかった。

 ということは、技能も相当だってことだよな。

 いやはや驚きだ…。だが、これは万が一見れる奴が、

 見たら火種の元じゃないのか?

 それこそ化け物か神様になってしまうだろうな。



「俺のこの能力値的なものは一般の人には見えるのか?」

「見えませんよ。ただなんかこのひとスゴイっ!

 マジ神?っていう位には、 感じられるかもしれませんが…。

 でも、あちらもあちらで進化してるらしいので、

 もしかしたら、おとぎ技といわれるものなどで、

 そういう技術があるかもしれません」



 おとぎ技ね…。向こうの世界でのチートみたいなものかな?

 どうやら万が一が、危険性や心配はゼロじゃないみたいだな。



「偽装させるようなものはないのか?ばれたら面倒だろ」

「そのほうが話が早いと思うのですが…ダメですか?」



 こんなものが、見つかったら俺が化け物として、

 処理される可能性がぐんと、高くなるだろ。

 考えても観てくれ、一般人は1だろ?よくて3?

 そこに、とんでもない数値の謎の人物がくるわけだ。

 俺なら神か、反対の魔王だと思うだろうね。

 牧歌的で、優しいばかりの世界ではないだろうしな…。

 なら用心して損は無いと思うわけだ。



「これじゃあさすがにバレバレじゃないですか?

 すぐ勇者でしょ、こんな数値…。

 そうなれば、さすがに生きづらくなること請け合いだろ?」

「ん~やっぱり…そのほうが話し早くありません?

 どうしてもその力を隠したまま、目的を達成したいというのであれば、できないこともないですけど…。

 多分、大事になっていけば、そのうちきっとばれますよ?」


 そんなのいるならそいつにやらせろよ…。

 ここにいるのは、おじさんだよ?

 ただのラノベ作家(昔は超売れっ子)だよ?

 しかし…ツッコミたいその気持ちを、

 生き残る条件である以上は、ぐっと堪えて大人の対応。

 これ一択だよ今は。



「いきなり祀り上げられたら、やり辛いものなんだよ?

 何事も最初はゆっくり行くものだ。そうじゃないか?

 一足飛びでポンポン言ってしまうと、思わぬことに足をすくわれる…

 かもしれないだろ?

 人助けはいいが、自分を弁えないと大変なことになる。

 出来るなら、ステータス隠しはやっておいてくれないか?」


 正直勇者です!と言うよりもじっくり馴染むべきだと思うんだよね。

 その後だよ…必要があれば展開して行く必要があるのはね。


「あれだよ、普通の人が見てすごいねぇくらいに見えればいいんだよ」

「仕方ないですね…では『ダミー表示』にしておきますね」


【能力値】


 体:8

 知:8

 技:8


 能力値が3ぎりぎりくらいに見えるようになった。


 技能についても、読まれて困るものは、

 標記する文字を変えてくれたようだ。

 簡単に言えば日本語になっている。

 向こうの世界で読める奴は恐らく居ないだろうから、

 なんか読めない模様くらいに思ってくれるかもしれない。

 まぁ先ほどよりは安心かも…しれないよな。


 居たら居たでわかるだろうしな。

 そのときはそいつは、敵か味方か?できれば…味方がいいな!

 そう切に願うよ


「さてこれでいいですかね。

 そろそろアチラに行ってもらいますよ?」

「ああ、うん~…まぁいいか…。

 アレな…元の世界にいる担当とかは上手くやってくれないか?

 アレであの子は本当にしっかりとしたいい子なんだよ?」

「そこは安心を、長良さんが又、ここに、

 戻ってこれさえすれば万事解決しますので」


 どういう解決なのか心配ではあるが、

 この女神が何回か付きそうになっているものの、

 やるべきことはやれる子のようだから、俺としては一応、

 大丈夫であろうと信じたい。信じれるだろうかね…。



「ふぅ…。じゃあ、いってきますか…」



 正直毎日のように願っていたことではある。

 しかし、この先のことを考えれば、

 不安がないとは言い切れない。

 だが…ただほんの少し、この先に、期待がないわけではない。


 剣だの魔法だの魔物だの…居るとしたら、

 これほど胸の高鳴るものはない。

 作家としてある意味、本気の取材になるだろうしな。



「では準備ができたようなので、そろそろ飛ばしますね」

「お…おう…」


「あ、一応、あなたの願いをいくつか、

 追加しておきました。これは特別サービスです」


「願い…何が叶うんだ?」

「そこは秘密ですよ、楽しみにしててください」



 それは着いてからのお楽しみと女神は教えてくれない。

 すごい気になる…。

 なんだろう…いや、本当に超、気になるんですけど!?


 最後に女神は少しだけ微笑んで、

 広げていた両手を世界を包むようにすると、

 俺を光に包みこみ『おとぎ』へと送り出す。

 意識が遠のき、強い光や真っ暗な世界、を何度も何度も超えていく。

 後、何回、超えていけばいいのだろう。

 そして、そこからまた何十回と繰り返し繰り返し世界を超えていく。


 ようやく最後かな?と思ったとき女神の声が聞こえた気がした。




『いってらっしゃい…大丈夫あなたなら最後まで…きっと…』




 それはとても優しく、少しすまなそうにも聞こえてきた。

 すまなく思うくらいなら、ハジメから…いやまぁ、よしておこうか…。


 最後の強い光を超えたとき、異世界である、

『おとぎ』の扉がゆっくりと目の前で開いた気がした…。



いつも『ロートル作家とおとぎの異世界』を読んでくださってありがとうございます。

修正や追加、結構入ることもありますが、今後もどうか宜しくお願いします。

ご意見感想、誤字脱字ございましたら感想までお願いいたします。

あ、あと…評価も是非、お願いします。



明日も日刊ペースで更新できたらいいな…(思うのは自由…ですよね?)


4/29

表現の追加をしました。



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