ロートル作家は回想を聞いている 4
遊びというのは試行錯誤の中で、うまれているのですかねぇ…とふと思います。
ロートル作家は回想を聞いている 4
新しい遊びを思いついた。
今の遊び方は非常に危険だったから。
ベッドの中で次の許しの出る日まで、
私はここ数回遊んでいたときのことを思い出していた。
私が見てきたあの遊びは少なからずとも、怪我をすることが多い。
走っている間ももちろん危ないのだが、
やはり総力戦のようになったとき双方入り乱れての時、
木剣や棒、石等、怪我をする要素は多い。石は本当危ないのよねぇ…。
それに前回のロープを張る罠もそうだけど、
場合によっては骨折だってありえるもの。
危ない危ないばかりじゃ面白くなくなるのは分かるけど、
怪我をしたら楽しめなくなるかもしれないわ。
でも、策なしではさすがにヒトシには勝てないわ…。
だってハジメはいずれにしろバカだから…。
そう思いながら苦笑してしまう。
目に浮かぶハジメは本当バカなことを言って、バカな事をして、
それで周りがそれを見て笑って、その笑いはハジメのことを、
バカにしているのではなく、純粋に楽しいから笑っていて
、あーいうのが男の子の友情とか言うやつなのかしら…とか思ってしまう。
自分は女だから余りその辺は分かりにくいのだが、
そう考えると、良い意味でもハジメはバカだってことになるのね。
ハジメの気持ちの良いニカッとした笑い顔がなんとなく浮かぶ。
あぁ…でも、ハジメの技量は凄いのよ。
剣の勝負で一対一では、この辺で勝てる子はいないわ。
ヒトシもそれを分かっているから、あんなやり方をしているんだと思う。
なら…、結局一対一に持ち込んだら、ハジメの勝ちになってしまうのよね…。
それじゃぁ最後には皆、面白くないって。きっとなるわ。
「うーん…何かないかしら…」
ベッドから降りて、部屋の中の本棚を見て回る。
ちょっとした本屋くらいの本が私の部屋には在る。
置ききれずに床にも置いてある。
いつか床が抜けるんじゃないかしら…。
そのうち、整理しないとね。
「なにか…なにか…ん?」
変わった植物の本…。
そういえば半分冗談で買ってきてもらった本だわ。
見てみる、そこにはとても面白い、植物がのっていた。
「これだわ!!」
花の特徴がかかれている。そして他の特徴も使える。
しかも…そうだわ…こっちにのっていた木を使えば…。
ふふ、次に皆に会うのが楽しみだわ。
いつもご覧になって頂き、誠にありがとうございます。
『ロートル作家とおとぎの異世界』79話になります。
回想編ちょっと長いですけど、よろしくお願いします。
ではまた次回で…。
米




